鬼ころし | 人生の旅路

人生の旅路

僅か伍十年、構築される人世




環境を破壊し続ける人類。





人が生きて行くとは、

それだけで罪深いもの。




そんな気はなくとも、

他者を傷つけているかも知れない。





















『いただきます』




他の生命を奪い、屠って調理し


いただける事に感謝。





















旭食堂から、車で15分ほどの距離に


君の眠る丘がある。











観る人の眼を楽しませる紫陽花。



古くは万葉集にもうたわれている。



紫陽花の花の色は、土壌や開花後の日数によって変わる。





















ピンク、紫、青や白に群れ


咲く様は、励まし合いながら


それぞれの使命の華を咲かせゆく友の姿にも似る。





逢いに来たのは、二ヶ月ぶり。





突然の脳内出血で、緊急手術の報せを受け


数年ぶりに対面したが、


数ヶ月もの間、君は植物状態に陥った。






その後、水頭症で再手術を経て






度々、腰が痛いとは言っていたが


まさか、末期ガンに蝕まれているとは


気が付かなかった。





今更、後悔しても遅いが


もっと早く、帰って来るべきだった。








戦時中に生まれた、君の少年時代の話など


聞いてみたい気もする。










一緒に暮らした期間は、一ヶ月にも満たない・・・










誰人にも避けられない、生老病死。




帰郷した年末に、すき焼きをして


一緒にワインを飲んだ、あれが最期の想い出。






魂を解き放ち、感じるままに



すべての想いを乗せて。
































もっと生きたい・・・





まだ死にたくない、という君の願いは叶わなかったけれど





その分、僕が生きよう。





君より長く生きようと、心に誓う。