■共同購入クーポンサイトは、おなじみさんを大切にするシナリオではない
リピーターを増やすために、新規顧客を死ぬほど大切にしよう!
サービス業にとっては当然のことです。
グルーポンとかの共同購入クーポンサイトは、
おなじみさんを大切にするシナリオではない。
新規客を集めるシナリオです。
でもそういうことをやっていたら、おなじみさんは逃げていきます。
「なんだよ」って。
たとえばあなたが通っているスポーツジムの会費が1カ月1万2000円だとします。
それが、グルーポンで1カ月お試し1980円になっていたらどうですか。
それを見た瞬間に、「なんで?」と思いますよね。
「私たちは毎月1万2000円の会費を払っているのにもかかわらず、1980円で1カ月使える券って何?」
ということです。
もし旅館やレストランをやっている方がいたら、共同購入クーポンサイトは絶対にやらないほうがいい。
やっちゃっているなら、なるべく早く手を切ったほうがいいと思う。
だって、既存のお客さんが逃げていきますから。
あなたのことが大好きなお客さんが、裏切られたと思って逃げていく。
ボクの塾生さんが経営している温泉ホテルに、共同購入クーポンサイトから営業の電話があった。
「無料の広告を出しませんか?」と言ってきたそうです。
「1泊2食2万円の部屋を1万円で出してください。そうしたら200人に売れます。そのうちの半分はうちに手数料をください」
えっ、手数料は5000円かよ? って思ったそうです。
そうしたら、「広告費だと思ってください」って言った。
「そういうことをやって、既存のお客さんが怒ったりしないんですか?」って聞いたら、「でも新規が増えます」って答え。
「新規が増えて、リピート率は?」と聞いたら、22%って言う。
22%なんてあるわけないですよ。
考えてみてください。
高いレストランの1万円のコースがお試しで3000円になっていて、食べたとしますね?
ああ、美味しかった~。
「美味しかったから、次は1万円出して同じコースを食べよう」と思うか?
普通、思わないですよね。
人間の心理はそういうものです。
そのレストランが好きなのではなく、割引の魅力で選んでいるのですから。
新規客よりも既存顧客を死ぬほど大切にすること。
そうすれば新規客は自然に増えます。
これは確かです。
まずは既存顧客に目を向けて、それから新規客に目を向けていく。
美容室でやってはいけないことがあります。
初回の方のみ50%オフとかいう店がある。
そんなことをしたら2回目は絶対に行きません。
おなじみさんを大事にしない商売が、長続きするわけありません。