ここ2週間が勝負と言われて二週目の検診。25w。

先週は170-230gにもなり胎動もわかっていた。
この一週間はというと胎動はそれ程感じず、食欲もなくなっていた。

出血は2〜3日前から少しあり、鼻血もでる。
血圧は丁度3日前は149/98と高い日が1日。

不安もあったが今回は前回大きく成長してくれたので期待もありつつ診察室へ向かった。

診察室へ入る。

『血圧は落ち着いたね〜』

『はい、3日前にいきなり高くなりましたがあとは落ち着いてます』

『じゃ診てみましょう』

横になりエコーを当てる。
天井をみて深呼吸。両手を祈るように握りしめる。この時もモニターを見るのが怖かった。

そしてモニターをみる。
頭が見えた。
長さをはかる。前回の週数(19w)と変わらない表記。

先生『うーん。』

先生は声のトーン低めでゆっくりと
先生『ここが頭でここが心臓なんだけどもいつもはピコピコ動いているのが見えないよね』

私『はい‥』涙が少し流れ出す。
あんなに元気に動いてた心臓が何も見えなかった。

頭が真っ白になり天井を見上げる。
またこの映像。
入院する時、辛いとき見上げるといつもこの天井なんだ。
病院の天井はいつも大体一緒でくねくね模様なんだよな。

先生『先週は胎動わかるって言ってたけど今週はどうだった?』

私『2〜3日前からあまり感じる事はなかったですね‥』

ぼーっとしながら答える。
もうこの時は信じきれなくてびっくりする程涙もそんなに出なかった。
心が無の状態。

先生『赤ちゃんはとても頑張ったと思うよ。正直最初の段階からここまで大きく成長して頑張れるとは思わなかったからね。』

夫婦『はい』

『今後の流れとしては、今日じゃなくても良いんだよけど入院してもらって、お薬で子宮を拡張させ分娩という形になります。順調に行けば3日間で退院。あとは難病の事もあるから経過次第で少し長引く事も考えてもらえばと思います』

と気づいたら入院、分娩の話。
まだ気持ちが追いついてなく中々話が耳にはいってこない。とりあえず必死で壊れそうな気持ちを抑えはいっと答えていた。

『ではまた詳しい説明は違う部屋でするので少しお待ちください』

『有難うございました』

診察室から出る。
旦那と目を合わせ涙がポロポロ。

『ベビちゃんいなかったぁ。。。そんな気も少ししたんだよね。胎動感じなかったしなぁ』

どっかで覚悟していた自分もいた。
ただ前回が大きく成長しただけに、今回はどちらかというと大きくなっているイメージの方が大きかったから。その分のダメージはとても大きかった。。

妊婦さんがいっぱいいる中で号泣はできないからまたこらえて次の部屋の待合へ。

部屋に入り話しが始まる。

25w過ぎているのでベビちゃんは流産ではなく死産という形になる。

子宮頸管拡張術を受ける事になった。
水を含むと膨張する性質のある天然の海藻からできている棒状のラミナリアを数本から十数本子宮の出口に入れ、12時間かけ膨張することにより子宮口を開く。

そうする事で陣痛が始まり分娩の進行ができるとこの事。

まさか初めての陣痛、出産がこんな形になるとは。
赤ちゃんと会えるから頑張れる痛みを私はどんな気持ちで産むのだろ。

それから埋葬の話も。
『今までこういった方達を沢山みているけれど、ほとんどの方が赤ちゃんとお部屋で一緒に過ごしているかな。その方が赤ちゃんとのお別れも受け入れやすく次に進めていると思うよ。あとは赤ちゃんも赤ちゃんのミニチュア版だからパパママの顔に似てたりするからね』

その瞬間涙がとばぁーと出てきた。
今まで信じれなかったり、頭が真っ白になってたりで想像ができなかったけど、パパママに似てるなんて。。ベビちゃんの顔をやっと見れる嬉しさ反面その愛おしいベビちゃんがこんな形で会うなんて‥と。

話しを聞きながら手をぎゅっと握りしめこらえる。涙もこらえる。取り乱してはいけないと自分に言い聞かせる。旦那の顔見るとさらに泣いてしまうだろうから見ないように先生の話をしっかり聞く。

一通り話が終わり
先生『では明日!』

夫婦『宜しくお願いします。有難うございました』と部屋から出る。

出た瞬間体の力が抜け目の前にあった椅子に座り込み鳴き叫んでしまった。ぐっとこらえたけどそれでも漏れてしまう位。涙は止まらなかった。
呼吸も過呼吸になりかけだったけど旦那が背中をさすって宥めてくれた。旦那が居なかったらどうなってただろう。

『ベビちゃんもまりも本当に頑張ったよ』
そう声をかけてくれた。

心の中ではひたすら、なんで。。ベビちゃんごめんね。ごめんね。。。っと旦那にもごめんと謝り続けていた。

息を落ち着かせ入院手続きの説明を聞きに行く。
さっきまであんなに泣いていたのにしっかりと話を聞いている自分がいる。
女って強い。

それが終わったあとは採血室へ。

歩いている途中目眩がしてふらっとしてしまった。倒れそうになるのを支えてもらってやっと採血室へ。
ベビちゃんの事はもちろん、今度はわたし自身の体の心配も大いにはいってくる。

難病SLEは産後に悪化すると言われているからね。
本当に旦那には心配かけまくりだな。

無事採血が終わり、会計へ。

今日中にできる手続きを済ませ家路と向かった。




続く

✥医師の発言は私の記憶に残るもので正確ではありませんご了承ください

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今回の妊娠闘病ストーリーの1話