オリジナルは生命の燃焼によってしか作れない。

 

ーーー岡潔

 

 

ある時は作曲家、

 

ある時はブランズウィックの副社長、

 

カール・デイヴィスの秘書、

 

ある時はシャイ・ライツのボーカル、

 

ユージン・レコードの恋人、

 

しかしてその実態はブランズウィックの歌姫、

 

バーバラ・アクリン

 

今回は彼女の代表作である2枚目、

 

「Seven Days of Night」(1969年)をご紹介します。

 

 

Track listing

 

Side one

 

1. A Raggedy Ride

 

2. Go With Love

 

3. Seven Days Of Night

 

4. Just Ain't No Love

 

5. Where Would I Go

 

6. Am I The Same Girl

 

Side two

 

1. Until You Return

 

2. This Girl's In Love With You

 

3. Here Is A Heart

 

4. Mr. Sunshine (Where Is My Shadow)

 

5. Love had Come To Stay

 

 

本作の枕詞か上の句となっているのが、

 

カバーの方が有名な「Am I the Same Girl」

 

 

原曲より先にボーカルをピアノに差し替え、

 

曲名を「Soulful Strut」に変更し、

 

ヤング・ホルト・アンリミテッド名義でリリース。

 

結果全米/R&B共に第3位と大ヒットを記録。

 

日本ではNHK-FMの「軽音楽の手帖」のテーマソングに起用。

 

そしてバーバラの原曲がリリースされるも、

 

何故か全米79位/R&B33位と内野安打レベル。

 

じゃあ私が!

 

と言ったか定かではありませんが、

 

ダスティ・スプリングフィールドがカバーするも、

 

全英43位とこれまた内野安打。

 

そして橋の下を沢山の水が流れ、

 

1992年にスウィング・アウト・シスターズがカバーし、

 

全米首位をはじめ世界的に大ヒットを記録。

 

作詞作曲に携わっていないがバーバラの心境は如何に。

 

逆に彼女が作曲家として筆を揮ったのが、

 

冒頭のダンスナンバーの「A Raggedy Ride」

 

 

前回ご紹介した、

 

ジンジ・ジェイムスが取り上げた、

 

「Until You Return」

 

「Here Is A Heart」

 

 

「Love Had Come To Stay」もバーバラ作。

 

 

それをサポートするべく、

 

デビュー作に続き、

 

バカラック&デヴィッド作品をカバー。

 

今回のテーマはズバリ、

 

ディオンヌ・ワーウィックを歌ってみた。

 

まずは彼女にとって初のゴールドディスクとなった、

 

「Here Where There Is Love」の1曲目、

 

「Go With Love」

 

お次の「This Girl's In Love With You」は、

 

ハーブ・アルパートの大ヒット曲を改作。

 

ディオンヌのカバーも全米7位を記録。

 

 

最後の「Where Would I Go」は、

 

ディオンヌにとって2度目のゴールドディスクとなった、

 

「哀愁の花びら」収録曲。

 

 

バーバラのバージョンは、

 

歌も演奏も明らかに下克上狙い。

 

ちなみにオケはそのまま流用され、

 

前回のジンジがカバー。

 

最後に本作をダイアンの津田風に評すると、

 

ゴイゴイスー。

 

→TO BE CONTINUED

 

◼️次回予告

 

一風変わったクリスマスアルバムです。

 

お楽しみに。

 

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