裏MOD名盤106 ブライアン・ジョーンズに捧ぐ | 深夜超特急

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本日はご乗車ありがとうございます。

チャーリー・パーカーが

 

ゲーテの格言吐くかい?

 

ーーースパイク・スピーゲル

 

 

少し前にSNS上でバズった、

 

「私を構成する9枚」

 

今年没後50年を迎える、

 

ブライアン・ジョーンズの場合、

 

絶対に外せないのが、

 

エルモア・ジェームスと、

 

チャーリー・パーカー

 

今回はMOD及び60年代関連の文献等では、

 

名前のみ登場し作品まで触れられない、

 

後者の作品、

 

それも全盛期を過ぎ、

 

晩年とされるヴァーヴ期の名(迷)盤、

 

「Fiesta」(1951年)をご紹介致します。

 

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Track listing

 

Side one

 

1. Un Poquito De Tu Amor

 

2. Tico Tico

 

3. Fiesta

 

4. Why Do I Love You

 

5. Why Do I Love You(Alternate Take)

 

6. Why Do I Love You(Alternate Take)

 

Side two

 

1. Mama Inez

 

2. La Cucaracha(車にゆられて)

 

3. Estrellita

 

4. Begin The Beguine

 

5. La Paloma

 

6. My Little Suede Shoes

 

Additional Musicians

 

ベニー・ハリス(トランペット)

 

ウォルター・ビショップJr.(ピアノ)

 

テディ・コティック(ベース)

 

マックス・ローチ(ドラムス)

 

ロイ・ヘインズ(ドラムス)

 

ホセ・マングアル(ボンゴ)

 

ルイ・ミランダ(コンガ)

 

 

例によって忙しい人に、

 

本作の概要を簡単に述べますと、

 

ビバップ成熟期ラテンジャズ創成期、

 

永遠のライバル、

 

ディジー・ガレスピーに続き、

 

マチート楽団で客演したパーカーは、

 

同リズム隊と2回セッションを行い、

 

A面全曲とB面の最後の曲が、

 

1951年3月21日。

 

B面1曲目から6曲目は、

 

1952年1月22日。

 

前者のセッションで一際異彩を放っているのが、

 

「Why Do I Love You」の三段活用。

 

通常同じ曲が3テイク続けば、

 

多少マンネリ化は避けられませんが、

 

時期的にSP化を意識してか、

 

各テイクの尺が短く、

 

まるでバージョン違いの、

 

CMを観ているかの様。

 

 

 

 

他、パーカー晩年の名曲、

 

と推す人も多い彼のオリジナル、

 

「My Little Suede Shoes」では、

 

ビバップ時のヒリヒリとした緊張感はなく、

 

ファンキーさを残しつつも、

 

かなりリラックスした演奏。

 

ルー・ドナルドソンは、

 

この辺り相当影響を受け、

 

実際にこの曲をカバーしています。

 

(未レコード化)

 

 

後者のセッションでは、

 

ドラムがロイ・ヘインズから、

 

マックス・ローチへと交代。

 

トランペットにベニー・ハリスを召喚し、

 

カルテットからクインテットへ。

 

(共に打楽器奏者2名が参加)

 

そのハリスですがレア度が高く、

 

「Mama Inez」はじめB面各曲で、

 

ビンテージ感溢れる貴重なソロが拝めます。

 

 

他はコール・ポーターのカバーで、

 

後にアート・ペッパーが踏襲した、

 

「Begin The Beguine」

 

 

パーカー流ラテンジャズの到達点、

 

「La Paloma」

 

 

横浜ベイスターズファンには、

 

大洋ホエールズ時代、

 

助っ人外国人選手、

 

ポンセの応援歌であった、

 

メキシコ民謡の、

 

「La Cucaracha」がオススメです。

 

(表記揺れかLPとCDでは、

 

La Cucurachaとなっています)

 

 

最後に本作を、

 

ブライアンが所持していたのかは、

 

定かではありませんが、

 

「You Know My Name」という、

 

末期ビートルズの怪曲への参加を考慮すると、

 

あながち無いとはいえません。

 

→TO BE CONTINUED

 

◼️次回予告

 

今年結成30年周年を迎える、

 

ピロウズ特集第2弾です。

 

お楽しみに。

 

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