企業について、説明していきたいと思うす。
M&Aとは、企業の合併や買収を意味し、
その目的としては、
①新規事業や市場への参入、
②企業グループの再編、事業統合、
③経営が不振な企業の救済
などが挙げられるっす。
しかしM&Aは上記のような正当な目的以外に、
粉飾決算にも利用されることがあるっす。
オリンパス損失隠し事件を見ていくっす。
オリンパスは1985年のプラザ合意による
円高の影響を受けて、営業利益の減少に直面し、
営業努力による収益の向上は、
困難と判断した経営陣は、
営業外収益による収益をあげるべく、
余剰資金を運用することにしたっす。
投資対象は株式、債券、為替スワップなど
多岐に渡ったっす。
しかし1990年代初頭のバブル経済崩壊により、
多額の損失を出してしまったっす。
巻き返しを図り、ハイリスクハイリターンな
デリバティブ取引(≒高レバレッジ取引)に
手を出したのですが、
さらなる損失を膨らませてしまったっす。
(・∀・) テンケイテキナ ギャンブルノ マケパターン デス
この状況の中、2001年3月期より、
時価会計基準が採用されることとなり、
950億円の含み損を評価せざるを
得なくなったっす。
そこで、損失を本社から関連会社に
移動することを画策したのですが、
親会社の損失を子会社へつけかえる
飛ばしと呼ばれるスキームは
1991年に証券取引法改正に伴い、
事実上禁止となり、
また今日では、連結決算
(関連会社全てを一つの組織とみなして決算する手法)が
重要視されることになったため、
オリンパスは、顧客情報の秘匿性の高い
タックスヘイブン(租税回避地)である
ケイマン諸島に、特別目的会社を設立したっす。
特別目的会社(Special Purpose Company:SPC)とは、
投資家からの資金調達や資産の小口化による
資産の流動化を目的として設立される法人のことですが、
特別目的会社(SPC)には、連結決算から除外されるという
特例が適用されるケースがあるっす。
そこを利用して、オリンパスは特別目的会社に対して、
簿価(帳簿上の価格)で金融商品を売却することによって、
本社から損失を分離したっす。
(≧▽≦) ケッキョク ソンシツ トバシテルヤン
そして一旦分離した損失を解消するべく、
イギリスの医療機器メーカーであるジャイラス・グループや
本業とはあまり関係の無い、
アルティス(資源リサイクル)、ヒューマラボ(化粧品・健康食品販売)、
ニューズシェフ(電子レンジ調理容器製造)に対するM&Aを実施し、
割高な買収額を設定したり、
業務委託費として費用処理などを行うなどして、
2009年3月期決算に、
約557億円の減損処理を行なったっす。
(;´Д`)ノ
この粉飾決算が2011年に明るみになり、
オリンパスの株価は暴落、
さらに、上場廃止の瀬戸際にまで立つことになったっす。
ちなみに、この特別目的会社を利用したスキームは、
日興プリンシパル・インベストメンツによるベルシステム24に対する買収、
及び、ベルシステム24によるBBコールへの買収でも使われたっす。
( ´艸`) SPC ハヤッテルナ
続きは次回っす。
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皆様のお役に立てれば、幸いです。