帰ってきた。
ベロンベロン、だいぶ酔っ払った。
久しぶりになかなかのへろへろ具合で、家の鍵を刺すのにも、体感5〜6分かかっている。

そして、とりあえず服を脱いで布団にバタンと寝っ転がった。
ほぼ全裸で布団に寝っ転がっている。
最高だ。
一人暮らし最高。

こういう時、一人暮らしっていうのは最強の力を発揮する。
まず、実家でこんなことをやれない。
成人した息子が、夜な夜な帰ってきて、服を全部脱いで仰向けに寝っ転がっている。
目も当てられないし、こっちはこっちでもう生きてはいけない。
最悪の光景である。

結婚、または同棲していた場合、こんな奴が帰ってきたら一瞬で追い出したくなるであろう。
糞野郎にもほどがある。
一緒に生活するとなれば、心を許したといえど、少しは気遣いというものが発生するもので、
帰る→服を脱ぐ→寝っ転がる、のコンボを決めるなど言語道断であろう。

しかし、一人暮らしは何も関係がない。
今、帰ってきて、玄関が閉まった瞬間、上はもう脱いでいた。
そして壁に、脱いだTシャツを投げつける。
これでも野球部では肩が強い方だった。
「どうだ、参ったか」己の力を見せつけて、ジーパンを脱ぐと同時に床に倒れこむ。
脱げているのか、脱げていないのかはよくわからない。
今、無事スウェットに着替えていることから考えると、ちゃんと脱げていたんだと思う。

とりあえず、明日起きたら片付けよう。

こんな地獄みたいな状態を、誰にも見られることなく、しかも誰にも怒られないなんて、これ以上の幸せがあるか?と思ってしまう。
多分あるんだろうけれど、自分の育った環境のせいなのか、性格のせいなのか
未だに一人暮らしが最高で最強である。

大学一年生が最初の一ヶ月間、ワクワクしながら生活しているのとほとんど変わらない。
かれこれ8年一人で暮らしているので、もうこれから一生楽しいんだとおもう。

ただ、怒る人が待ってくれている幸せもわからんでもない。
「まったく!こんな時間に帰ってきて!」
と叱咤されるのも、それはそれで幸せだろうなとおもう。
世間的にも、そっちの方が「幸せな家族ね」と、思われるんではないだろうか。

「ばよえ〜ん」とか言いながら、帰って来るなり、裸で布団に寝っ転がっている、20代の男をみて、
誰が幸せだとおもうだろうか。
でも本人はすごく楽しい。
そして2分後にはまじめにブログを書き始めている。

相変わらずな、糞みたいな生活だけれども、
楽しいことを見つけて行けば、全然悪くない。
やっぱり、高校までは窮屈な生活をしていて、予定と時間を気にして、全裸で布団に寝っ転がることなど許されなかった。
今こうして、全裸で布団に寝っ転がる自由を手に入れているのである。
10年前の自分、大丈夫だ。
君は10時後全裸で布団に寝っ転がっても、誰にも怒られない。

そして、それ以上の幸せを手に入れるために今日も明日も頑張るのである。

この時間に、出前頼めたら最高かもしれないなって思った。
僕の思いつく贅沢なんて、そんなもんだ。
あとは、楽しいことがしたいです