エリーゼ(アルファベット表記:Elise)

年齢:14
性別:女
出身地:ユー(ユーと正義の神殿との間、街道近くに家がある)
体型:中柄
髪型:金色のロングヘア
愛用の武器:無し
好きな事:買い物
嫌いな物:昆虫類

厳格な父と優しく強い母に育てられた、根がしっかりした女の子。ネオ・CFギルド第十五拠点の比較的近くに建てられたログハウスに住む。
白いワンピース(花のワンポイント付き)を愛用するなど、少女らしい一面もあるが、死体を物ともしないなど豪胆とも言える怖いもの知らずな一面を併せ持つ。

コウの事は、出会った当初こそ「面倒くさそうな年上の男」程度にしか認識していなかったが、弟を危機から救い出してくれた事を知ってからは少なからず想いを寄せていた。

しかし、イビルバスターとネオ・CFギルドメンバー(三色隊)、そしてソネーヨとの戦いに巻き込まれて瀕死の重傷を負った後、コウに看取られて死亡してしまう。

その後、会武爺の特別な計らいにより、あるグレイトマスターの娘、エリスとしてグレイトマスターの世界へ転生する。

 

なお、エリスとなった彼女は、後の時代におけるブリタニア王国に大きく関わる事となるのだが、それは文字通り別のお話(この記事を書いている時点では構想のみ存在する続編「イビルバスター3号物語(仮)」)。

拙ブログへのご訪問、誠にありがとうございます。

 

先日以来イビルバスターをここまで連日、外伝を含めて68巻分(内既刊53巻)掲載してまいりましたが、ストックをほぼ使い果たした為、刊行を一時中断します。

現在鋭意執筆中ですが、元々月刊ペースで刊行してきた作品ですので、何卒ご容赦下さい。

以前よりは早いペースで発刊するつもりです。(^^;

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先程までの何だかんだ会話していた時のイビルバスターは、目元に赤い光など見えなかった。その事実がソネーヨの言葉と符合した瞬間、シターカの中で全て合点がいったのだった。
「ああっ!兄貴ィ!すまなかったよう!!」
心底から自己の不明を悔いたが、もう遅かった。イビルバスターがフルチャージ最後の高速移動に入ったのだ!
『ウヲヲオオォォヲォォーッ!!』
イビルバスターの不気味な咆哮が森に響き渡る。シターカは完全に戦意を失った様子で、ひざまずいたまま、斬られるに任せて横薙ぎに斬られた。
そして彼が倒れた直後、エクスプロージョンの魔法の如くその身が爆発!彼の身は四散して果てた。
その返り血を一身に浴びたイビルバスターは、滴り落ちる血に禍々しさを大きく増しつつ、『ウヲオオオヲオォォォ!!』と勝利の雄叫びを上げながら、斬魔聖龍刀を何度も天へ掲げた。
こうしてソネーヨとシターカの兄弟は、どちらも最期まで悪党を貫き、正義の使者であるイビルバスターによって討ち取られた。
この凄惨な彼の最期と、凄まじいまでの禍々しさを誇るイビルバスターに恐れ慄いたシターカの残党達は、一瞬で恐怖のどん底に叩き落とされ、我先にと大慌てで何処かへと散っていった。
それらを認めたイビルバスターは、しかし追わずに一言。
『時間切レカ』

コウは、ガードポストにある一番奥のベッドで目を覚ました。何故か仰向けに寝ていたのである。
「うーん、ん?はっ!」
反射的に飛び起きて、慌てて盾を構えようとする。しかしそこには普段の自分の腕があるのみで、盾はおろか斬魔聖龍刀も、具足さえももう無かった。
ただ有るのは、前より更に血がべっとり付いた斬魔聖龍刀のみだった。窓から差し込む朝日を浴びて、黒ずんだ部分と地金の部分とのコントラストが目に痛い。
「うわぁ!!」
コウは思わず目を背けながら、正面に斬魔聖龍刀を放り投げてしまった。
カーン、カン、カラカラカラカラ…と乾いた音を立てて転がっていく斬魔聖龍刀。やがて壁に当たり静止した。
「変換が解除されてる……?シターカはどこへ行った?まさか僕は捕まってしまったのか?」
少し落ち着いたのか、そこで全身が自由である事に今更ながら驚く。
「どうやら自由みたいだ。……どういう事だろう。」
ともかく、ベッドの脇に置かれている水桶で斬魔聖龍刀を洗うコウだったが、まだ釈然としない。血糊はなかなか落ちそうにないが、ひとまずはベトつかない程度には落とせたので、散乱したカバンやその中身、特に形見の黒刀を大事に拾っては入れ直し、斬魔聖龍刀をしまうと、カバンを背負いこんだ。
そして階段の方へ歩を進めたところで、グチャッという嫌な音が右の足元から聞こえた。靴底を通してヌルっとした感触が伝わると、コウの意識を嫌でも足元の床へと向けさせる。
ゆっくりと恐る恐る視線を落としたコウは、足元に広がる大量の血痕を見て全身総毛立った。
「うひゃあああ!うわあああ!」
思わず悲鳴を上げて右足を後ろへ大きく下げたが、そこで右足がツルッと滑り、バランスを崩して右ヒザを強く床に打ち付けてしまった。
声にならない悲痛な叫びを上げ、そのまま余りの激痛に床へ倒れこみ、ヒザに手を当てながら痛みに耐える。

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その直後、今度はイビルバスターがすっくと立ち上がりざまに、スッと音もなくシターカとの間合いを詰めた。そしてブンッという"うなり"と共に、斬魔聖龍刀が振り上げられると、シターカの左腕が肩から落ち、床へボトリと落ちる。
「うああああああ!!ぐっ、うううぁああ!!」
激痛と共に肩から吹き出る血を見たシターカが戦慄と恐怖をにわかに覚えた。彼が初めて「終わりの世」を意識した、つまり死の恐怖を覚えた瞬間であったのである。
ハルバードを放した右手で肩の切り口を必死に押さえる。が、出血の勢いはそうそう弱まりそうにない。
「た、たす!!……うぅ!」
戦意を喪失したシターカは、必死の思いで階段へと急ぐ。だが、慌てていたからか足を踏み外し、「うわあぁぁあ!」という悲鳴と共に階段を転げ落ちた。
そこでしばらく肩と転げ落ちた痛みに耐えていたが、イビルバスターが階段を下り始めると、シターカは再び起き上がってガードポストの出入口へと逃げようとする。
『…………』
イビルバスターは無言のまま、逃げるシターカの足元へ刀身を向けた次の瞬間、その刀身が急激に伸びてシターカの足首を切断してしまった。
「が!!」うめきとも悲鳴とも聞こえる声を上げ、シターカがガードポスト出口で転倒すると、そのまま階段下まで転がり落ちた。
イビルバスターは刀身の長さを元に戻すと、『カッカッカッカッ』と不気味な笑い声を発しながら、ゆらりとシターカを追う。

「はあ、ハァ、ゼェッ」
必死に痛みをこらえながら、時折生唾を飲み、店舗「オンシ」への通い慣れた道をひたすら逃げるシターカ。
夜道とは言え、ガードポストから漏れてくる光や、道の脇に点々と置かれたランタンの明かりで、足元は何とか見えていた。
後ろからは彼より若干早足でイビルバスターが追っている。だがやがてシターカは、逃げるのを止めて振り返った。
「もう止めてくれよう!おめえには負けたよう!この通り、バシネットも脱ぐからよう!」
そう言うと、彼は片腕で器用に赤バシネットを脱ぎ、放り捨てた。そしてその場に膝をついて、涙ながらに懇願を始めたのだ。
「命ばかりは助けてくれよう!!」
『…………』
シターカの様子を、少し距離を置いて見ているイビルバスター。僅かな明かりに紅い鎧がよく映えて、その姿はより不気味に見える。
その周囲の木陰には、シターカの声を聞きつけた例の店舗関係者が息を潜めて成り行きを見ていた。
或る者は弓に矢をつがえてイビルバスターを狙っている。或る者は何かの呪文を詠唱している。誰もが固唾を飲みながら、シターカからの攻撃命令を待っているかの様だ。
「だから、頼むよう!……」
そう言いながらシターカはそれらの者達が攻撃準備に入っているのを認めた。シターカの口元には僅かに笑みが見える。どうやらここに至って尚も逆転勝利を信じているようだ。
と、突然イビルバスターが斬魔聖龍刀を天に向けて掲げた。すると、まばゆいオレンジ色の光を放った刀身が、紫色に変わる。これは、「斬魔聖龍刀フルチャージ」だろうか。
そのまま抜刀術の構えに入り、シターカを見据えた。その瞬間、シターカはイビルバスターの赤く輝く目を見、そして強烈な違和感を覚えたのである。
そして走馬灯の様にある日の記憶が蘇ってきた。唐突なソネーヨからの通信で聞いた謎の言葉、『変な奴に斬り殺されたのよ!もう化け物というか、豹変っぷりがすごいのよ!』を。

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「おめえ、バカじゃねえのかよう?今どき正義の使者だとか味方だとか、変な事言ってんじゃねえよう。」
ぐふっふふっぐふふ、という気味の悪い笑い声を発しつつ、再びシターカが笑い飛ばす。
『お前の兄、ソネーヨは既に私が斬った。こう言えば笑っていられないだろう。』
その言葉を聞いて、シターカは笑うのを止め、うつむきながら何かを思い出そうとしている。
「兄貴を……?…そういえば、化け物がどうとか言ってたような気がするよう?おめえがソレかよう……。」
そう言いながら、シターカはもう一つ思い出した。
「そうよ、兄貴には迎えをやってたよう。…よう、おめえ三色隊は知らねえかよう?」
『三色隊?…ああ。赤、黄、青のクローク剣士共か。ソネーヨ同様に私が葬っているぞ。』
「な、なんだとう?俺様の部下まで……よくも、よくもやってくれやがったよう!!」
バシネットの穴から蒸気の如く、上気したシターカの息が吹き出してきた。
そして手にしているハルバードを大きく振りかぶると、
「ダッルゥアアッ!!」
という咆哮と共に、回転しながらイビルバスターへ向かって突っ込んできたではないか!?
『うお!?』
とっさに盾でハルバードの刃を受け流すものの、すぐに第二第三の刃を繰り出してくるシターカ。
回転しながらの攻撃なので勢いが強く、受け流しても勢いは弱まらない。
そして盾に命中する度に、イビルバスターの体を凄まじい衝撃が襲うのである。
『ぐっ、う、む…』
防戦一方となったイビルバスターが、第四の刃を避けて斬魔聖龍刀の一閃を浴びせようと構える。
だが、第四の刃は来なかった。正確には、イビルバスターの狙った一撃は来なかった。
何と、イビルバスターの脳天めがけて予備動作無しにハルバードを振り下ろしてきたのである!
実は、第三の刃を防がれたシターカが、ハルバードの回転軌道を変えて、勢いそのままに振り上げ、そして振り下ろしていたのだ。
冑への直撃を受け、『ぐぅあっ』といううめきを残して後方へ吹っ飛ぶイビルバスター。頭にダメージを受けながら後方へ弾き飛ばすシターカの剛力は凄まじいとしか言いようがない。
「へん、コンカッションブロウ、ってとこだよう!」
イビルバスターがベッドにぶつかると、衝撃でベッドが真っ二つに折れてしまった。
2つの衝撃を受けた為か、イビルバスターは気絶してしまった様子で、ぐったりしている。
一方、シターカは鼻息荒くイビルバスターを見下ろしていた。
「へ、口ほどにもねえヤツだったよう。でも兄貴のカタキはきっちり討っておこうかよう…!」
そう言うと、シターカはイビルバスターの首へハルバードの刃を当て、狙いを定める。
「これで、終いだよう!!!」
ハルバードを振り上げ、首筋を狙って振り下ろした、その瞬間。
突然イビルバスターの右腕が素早く動き、斬魔聖龍刀の光る刃がハルバードのそれをきっちりと受け止めたではないか!
それだけではない。ハルバードの勢いが完全に削がれ、静止してしまった。それなのに斬魔聖龍刀の刀身は一切動かず、びくともしていないのだ。
「うおっと!?」
勢いを完全に削がれたシターカは、もんどり打って転倒してしまった。ハルバードはそのまま下へと落下して、ガラランという重たい音が建物に響く。
が、シターカは直ぐハルバードを掴み直し、イビルバスターを睨みつけながら立ち上がった。