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ほらリスに変身して法螺を吹く

 ジュニア向け新書『AKB48、被災地へ行く』(石原真著 岩波書店 2015年10月20日発行)を紐解いてみても、あるいはそれ以前のニュースその他で知っているとおり、被災地訪問と女性アイドルグループとの親和性は疑いようのない事実だろう。これはいったいどういうことなのだろうか。探求へと続く出発点はそこにあった。

「 これまで52回実施している被災地訪問の一日は、毎回次のようなスケジュールで行っています。

 朝6時、東京駅集合、東北新幹線で移動(福島県の一部地域に行く時数回だけ上野駅集合で常磐線を利用しました)。
 同行するのは、マネージャー、舞台監督、カメラマン、衣装さん。
 イベントスタッフやPAチームは毎回、東北の会社にお願いしているので、現地集合となります。
 ステージトラックは前夜東京を出発し、陸路で現場に向かいます。
 新幹線の中でメンバーは「振りV」の確認や台本の下読みをおこないつつも、朝、早起きなので少しうとうともします。
 仙台、一関、盛岡などの駅に到着したら、そのままバスで最寄りのホテルの宴会場に移動。ここでリハーサルを2時間程度おこない、そのままメイクと着替えも済ませます。
 先発隊は、そのまま現場へ向かい、ステージトラックやPAチームと合流し、ライブ会場のセッティングをおこないます。
 そしてメンバーも合流し、ライブやハイタッチ会をおこない、夕方現場を出発して、夜の新幹線で帰京。東京着は23時前後になります。」(『AKB48、被災地へ行く』P45ー46)

 かなりタイトなスケジュールに思えるが、芸能界のロケとしては常識なのかもしれない。反対に仕事ではないからこそ出来ることなのかもしれない。
 雫井脩介に『つばさものがたり』という天使・妖精の見習い物語がある。天使は都会に棲み、妖精は森にいるのだという。序列で云うと天使が上、天使の試験に不合格なものは妖精になる。被災地に降臨するアイドルたちは東京から新幹線に乗ってやって来るにしても、「あおば」の森から現れ出る妖精に思える。何んで「妖精」なのか、については次回に。

AKB48、被災地へ行く