本日、朝日新聞でこんな記事を拝見しました。

教育実習と想像以上にギャップを感じることなどが原因で、せっかく採用試験にパスしても1年以内に辞めてしまう割合が、公立の学校で増えているそうです。

最近は教員の働き方について色々と問題視されることが多く、以前に比べて残業時間は確実に減ってきているので、意外だなぁと思ったのが素直な感想です。

 

半信半疑で記事のグラフを見てみると、確かにその数は増えているといって良さそうです。

個人的に、この根本の原因はこれだろうな、というものが見えたので、偉そうな立場で申し訳ありませんが見解を述べさせていただきます。

 

まず、この調査の対象が新任教諭であること。新任教諭は、校務分掌が比較的楽で、学級担任の仕事がほとんどです。初任者は、国で定めらてている法定研修(初任者研修)があるので、週に1回程度(今はどうだろ月2程度?)学校を離れて研修に行きます。我々から見ると、正直仕事量は大したことありません。

 

【初任者ならではの重圧】

しかし、受け持つクラスの中には、保護者対応に時間がかかる子がいたり、生徒指導案件等が起きたりで、その対応のために時間を割かれるケースも多々あります。そして長年やっている我々以上に、一つひとつのことに精神的負荷がかかるのものです。

特に4月なんて、職員会議のオンパレード。基本的にはそれほど複雑なことは議題に上がりませんが、割と内部の人間にしか伝わらないような専門用語(?)、使い慣れた言葉があります。そういう言葉を一つひとつ聞きながら理解することなんて、不可能です。とりあえず4月は連日職員会議ばかり。以前職員会議資料を1年分ストックして量を見てみたら、A4用紙500枚分程度の厚みがありました。初任者にとっては日本語なのに理解不能で、苦痛の時間です。大概学年の先生たちが、その時々でサポートしてくれるので、正直聞き逃した方が良いです。実際は初任者の先生は真面目なので、しっかり聞いて理解しようとするので、余計苦しむことになるような気がします。

 

【初任者研修の重み】

先ほど研修の話を出しましたが、一日学校を離れる時には、代理の先生に授業計画を事前に練って伝えなければなりません。1年間、初任者には指導する立場の教務主任者や、退職校長(拠点校指導員などと呼ばれます)が定期的に授業の様子を見に来るので、簡単な指導案を作って授業を見てもらい、その後の指導を受けたり、その指導内容や、授業についての報告書をまとめたりします。

※現在は初任者研修の形式も変わっている場合があります。私が初任者研修を受けた頃は、上記の内容でした。

 

授業だけやればいいっていうわけじゃないんですね。1つの授業のために、1時間以上かけて計画・報告をすることもある。本当に、時間がかかります。そりゃ月の残業時間は100時間を超えます。きっと自分も超えていただろうし、なんなら当時は初任者でありながら40人の単学級の担任だったから、初任者の中でも結構大変な方だった気がします。

 

【根本的な原因】

で、話が逸れたり戻ったりで恐縮ですが、

初任者の4月の残業時間が100時間なんて、大したもんじゃないんです。普通です。

でも、やはり普通じゃないんです。だから辞める人が増えているんでしょうね。

 

「普通」に思える精神力を備えた若者が減ってきている

 

それが、根本的な原因だと思います。

教師の最初の1年間なんて、地獄です。3年経って、ようやく適性が見えてきて、6年経てば効率良く働くことは誰にでもできます。

 

【最後に】

最初の1年は、やはり時間をかけて、苦しんでナンボだと思います。

働くことって、そういうことなんだと思います。

 

教員の仕事が楽ではありません。しかし、ある程度の経験によって、楽しいと感じるようになったり、やりがいを感じたりすることもあります。初任者研修がない2年目なんて、きっとクラスの児童の見方もグッと変わるし、本当に優秀な人ならこの時点で頭角を現し始め、仕事の中での楽しみが至る所で見つかります。

ぜひ大学で教員免許を取得し、採用試験もパスしたのだから、せめて3年は続けてほしいですね。教師としての適性を見極めるには必要な年数だし、そこで転職してもまだ不利にはならない年齢です。

 

初任者の方はぜひ、1年目と2年目、3年目に見る景色の違いを味わってもらいたいです。

教師として3年間続けられれば、転職をするにしても、そう選択したことが後悔にならない生き方ができると、個人的には確信しています。