司馬先生「花神」7 村田蔵六が出現したわけ①…まだわからない

長州藩のただの村医者だった村田蔵六が戊辰戦争で長州軍の総帥となった理由

を知りたい。桂小五郎に見いだされたのはいいが、桂は蔵六のどこを

見込んだのかわからない。

花神中巻p161 小五郎が言う

「中島名左衛門のあとをいっさい引き受けて頂けませんか」

中島名左衛門については花神を読めばわかるから省く。

蔵六の履歴はきらびやかで、長崎で学び、宇和島藩、幕府に仕え

その履歴から長州にも雇われた。蘭学の知識は当代一流。でもな為政者とか

軍事能力とかは履歴からは見抜けないわな、普通は。

何が小五郎の胸をときめかせたか。

で、今のところ私が腹落ちする理由が見つからないまま進むが、蔵六の考え方や

気持ちの変化を追えば、何かわかるかもしれないので気になったところを拾い書き

する。もっとも蔵六が自分で書いたものの記録ではなく、司馬先生が考えられた

事だから事実とは違う。とは言え深い知識を持った先生だから真実と遠く離れた

訳でもないと思いつつ綴る。

①中巻p174

長州は攘夷のため国の沿岸を大砲で固めていたが、それが時代遅れの青銅砲で

何門あっても先進の大砲に及ばないとのことだが蔵六は「この大砲は軍事以外に

おいて測り知れない薬効を持つ」と日記に記したとのこと。

その意味は対外危機感によって身分を超えた長州人の大団結を起こす…と言う。

今の日本に当てはめると中国からの圧によって日本人が団結する…ないな。

芽は出ているが…ない。しかしこの身分を超えた団結が大革命だということを

長州武士階級も気づかなかったとのこと。という事は今の日本に何か気づかない

動きがあるのかもしれない。しかし並の歴史家や小説家ならこれを大革命と

言って終わりだろうが、司馬先生はさすが鋭いんだろうな。

士農工商を超えたこの団結が武士階級は気づけなかった大革命と言ってる所。

 

②この「測り知れない薬効」という考えだが、蔵六は蘭学技術者として学んで

 きて、それで採用されている訳で、そうであればこの測り知れない薬効という

 考えは技術者発想ではない気がする。技術者なら「この大砲は時代遅れだから

 意味がない、全滅する。最新大砲を導入、生産すべき」と思うはずだから。

 ということは蔵六のこの考えは技術者発想ではないため、何か他の才能を

 証明する一文だと言える。

 ただp176 蔵六は欧米との軋轢を「大けがはするが生命の危険はない」と

 している。理由は欧米は日本との戦争より貿易に重きを置いているという事を

 知っていたからと書いてある。

 …そうか。であれば慧眼ということだが…今の日本は中国の圧に対して

 中国がどこまで日本を追いつめる気なのかと問えば日本を滅ぼしたいに

 結論づけられるから、ここの蔵六の慧眼は参考にならない…あれ?

 私は蔵六が倒幕軍の総帥としての才能がなぜ小五郎に見いだされたかを

 知りたいわけだから、少々本筋から逸れてる感があるが、それと同時に

 今の日本はどうすればいいかを知りたいわけだからまぁいいか。


村田蔵六が出現したわけ①はここまで。

追記で高杉晋作と言う人についてp180

この人は海外の技術(数学、天文学、物理学)を学んだが身につかず

物事の本質を理屈抜きで直感でさとることに長け、物事の分析より

総合することが得手な性格と頭脳の持ち主であったとのこと。

多分その時々において理屈を並べる人たちとは別次元の判断能力を持ちえた、

時代から送り込まれた、選ばれた人ということか。しかし若くして死んだから

後継者に何を残したのかまだまだ私にはわからない。天才だったという言葉で

終わらせたくない、もっと知りたいが花神のなかで見いだせたらいいと思いつつ

①は終わる。