司馬先生「峠」裏切者の心境
またまた司馬先生の「峠」からだが、中巻p346の「江戸」から
継之助率いる長岡藩は鳥羽伏見の戦いに幕軍として参加、敗走する。
そして敗走の道中藤堂藩領の伊賀上野城下を通るところ。
藤堂家は鳥羽伏見の戦いで幕軍を裏切って官軍になっていた。
伊賀上野城下を通る事を心配する味方に対し継之助は
「裏切るような藩に攻めてくる度胸があるものか」と言う。
なるほど、俺だったら「そうだな。ほかの道を行くか」なんて
レベルだが、そうか後ろめたい裏切者にそんな度胸はないか。
いい事学んだな。
藤堂家藩中は長岡藩の扱いに迷っていた。
継之助はその煮えきらない態度に凄んだり、言葉も少なく対応する。
継之助の部下が「藤堂家も迷っているようですな」と言うと
継之助は「迷ってはおらぬ」と言う。
「藤堂家が鳥羽伏見において裏切ったのは理想の煩悶から出た結果ではなく
薩長が優勢と見たからついただけ。そう言うものには迷いはない」
迷いじゃないのか…
俺レベルには理解できない。司馬先生もうすこし低能にも
分かる表現をしてくれたらよかったんだが…
まぁ低い理解で言うと藤堂家は薄っぺらいというか、元々の考えがないから
とりあえず優勢な方につこうというありがちな軽薄さかもしれない。
しかし司馬先生が書くものは1ページ1ページがいとおしいな。
俺が生きてる限り、これを血肉にしないといけないな。
あぁ日本人でよかった。司馬先生を読める、理解できる民族でよかった。