井伊直孝…まさに為政者

司馬先生の街道をゆく24近江散歩P73から井伊直孝の話。

直孝は徳川四天王で高名な井伊直政の子。

司馬先生のこの本によると大変に規律に厳しい人とのこと。

要は自律した人だったんだな。

しかし優れた民政家であるため畏怖されても嫌われることがなかったとある。

 

そして伊達政宗との件。

政宗は徳川家康からもらったという百万石のお墨付きで三代将軍家光や

側近に脅迫に近しい事をした。賭けたんだな。

幕閣は追い詰められた…と司馬先生は書いている。

そこに老中筆頭の家格の井伊直孝の登場である。

他の同僚に自分一人でこの問題を解決すると了解を取り、伊達の屋敷に乗り込む。

「東照大権現のお墨付き、まことなるや、拝見したい」と申し入れ。

伊達も拒むわけにはいかず…出す。

直孝、それを引き裂き火中に投ずる。ここ震えるほど凄まじい。

「伊達のお家のために、ご無用にして有害なるもの」と一言。

以下私レベルの話。

①こんなもので幕府を強請ろうとする魂胆に屈しない態度を明確にする

…現代国際社会にも共通する必要な態度

②伊達の強請りに蒼ざめた他の老臣たちへの情けなさ。

…どんなエビデンスにも対応方法はあるというアイデア提示力と同僚の臆病さへの

  憤慨。情けなや、こんなものに蒼白になる性根で幕閣の重役が務まるか!

  という思い。

③伊達に「謀反するならしてみよ。幕府の力を見せつけてやるわ」…という

  根本に軍事力がある自信といざ開戦となった際の自分が指揮を取るという自負。

こういう人、今の日本にいると思う。しかし昔と違い難しいな。

侵略者と戦うにもまず国内の意思統一が必要だが、それが困難。

罠にはまって幾十年だからな。しかし司馬先生の本はためになるな。