大人の味 
私は地味な家庭で育った。
外食や旅行はほぼなかった。
両親とも倹約家だったんだろうな。後から思うと。
安い給料で子供2人を育てる、大変なことだ。
自分の趣味とか楽しみは後回しにしてたこと、今でこそわかる。
本当に申し訳なかったな。この歳になるまで気づかなかった。
で、本題に戻って
5,6歳の頃か…スパゲティというものを食べた。どこで、なんで食べたかは覚えてない。
覚えていることは強烈な味だったこと。
スパゲティの種類も知らなかったがうまくないのだ…
とにかくうまくない。まずいとかではなく、うまくない…
何十年後…その「うまくない」ということを思い出して理由を考えた。
かすかな記憶で、それはミートスパゲティだと思った。
茶色かった。
なんでうまくなかったか…それは大人の味付けだったからだと思う。
で、考えると当時、昭和40年代前半の日本を思うと
大人が子供にこびない時代だったと思う。
大人が子供の顔色を窺うことなんてない時代だったと思う。
だから子供用の味付けなんてものはお子様ランチだけだったと思う。
いい時代だったな。子供にこびないということは大人に威厳があったと思う。
今、あの時のスパゲティを食べてみたい。
どんな感想なのかな。