今の自分が何に心を震わせていたのか、
いつかの自分が思い出せるように。


■LUNA SEA
“これだ!自分はこういうものが好きなんだ”
“これを求めていたんだ”と、
初めて自覚した最初の存在。
Album「MOTHER」を聴いた瞬間の衝撃は、未だに感覚として鮮明に覚えている。
今の自分の核を形成した、重要な存在。
LUNA SEAは、たぶん一生、自分の中核を支える存在だと思う。

■金魚・鯉
グロテスクで美しく、どこか気味の悪い怖さを感じるが、気になって仕方ない存在。
生きる芸術品だと思う。
生き物だから、死なすのが恐ろしくて、なかなか飼育に踏み切れない。

■馬
特に、サラブレッド。中でも、ステイゴールド。
金魚や鯉と同じく、人為的に創造された生き物。
作り物の美しさ、滑稽さ、悲しさ、怖さ……、私はそういったところに惹かれてしまう。
究極の血の選別。そこから生まれる命のドラマは、必然でありながら、想像を凌駕した生き様を見せてくれる。
作り物でも、もしくは作り物だから、その命は儚くも猛烈に輝くのかもしれない。

■オオカミ
群れの厳しい規律の中で生きる姿は、人間が社会で生きる様と酷似している。
どうにもならない生まれながらの資質。
少しの命運が一生を左右する、社会の理。
不条理を受け入れ、群れの中で生きることの意味。
愛し合い、庇い合い、子孫を育み、闘い、食って、死んでいく。
ただひたすらに、一つの命となって生きるオオカミの群れ。
それを見ていると、命のうねりを感じる。

■ムーミン
原作の世界観に漂う不安感やほの暗い光。
絵と文からなる物語の凄みを、初めて感じたのがムーミンでした。
小学4年生の頃に感銘を受け、エンターテインメントと芸術に興味を持つきっかけとなった。
広告制作や創作を始める原点は、おそらくムーミンにある。

■フクロウ(猛禽類)
強者への憧憬が、猛禽類を好きになった要因だろう。
私は、強者の器ではない。
だからこそ、独自の進化を遂げ、研ぎ澄まされた機能と逞しい生態を備えた彼等に魅せられて止まない。
映画「ガフールの勇者たち」は本当に素晴らしかった。


好きなものについては、また追記していきたい。
最近、シナリオの勉強をしています。
書くことが、凄く楽しい。
生きている実感が湧いてきます。
余計なことは考えず、今は没頭していたい。
今、一番恐れていることは、
未体験な事柄を書けるのかどうか。
これができなければ、先はないと感じます。

第七作目は後日、アップ予定。
先に第八作目を掲載します。


【課題】再会
【本文枚数】九枚
【人物】 恩田紫(24)OL
井神尚也(24)紫の元恋人
清家朱里(24)紫の友人
緒方大介(24)井神の幼馴染み

〈Face to Face ~時をとび越え~〉

○オープンカフェ・外観
カフェの向かいには、新緑の生い茂る公園がある。木漏れ日が射す遊歩道を、若いカップルが手を繋いで歩いて行く。
その様子を、カフェの屋外席に座る恩田紫(24)が目で追っている。
カップルの女が歩みを止め、伸び上がって男にキスをする。男は、女の腰を腕で掬い上げ、口づけを深くする。
紫の手元のグラスで氷が融け、涼やかな音を立てる。紫、カップルから視線を外し、テーブルの水滴を指でなぞる。
清家朱里(24)が、背後から紫の肩を叩く。
朱里「お待たせ! 大介が紫に話があるって言うから連れてきたよ」
緒方大介(24)が人懐っこい笑顔を見せ、
緒方「久しぶり。お邪魔してごめんね」
紫「久しぶり! 二人共、座って座って」
テーブルには空の皿と、底にドリンクが少し残ったグラスが三つ。
紫「あ、そうだ。大介くん、私に話って?」
緒方「……紫ちゃんさ、尚也にもう一度、会ってみる気ない?」
紫「……ははっ。何で? もう別れて三年よ?」
紫、苦笑いを浮かべ、助けを求めるように朱里に視線を向ける。
朱里「私からもお願い。言ってなかったけど、尚也君、紫と別れてからめちゃくちゃで」
紫「えっ!? めちゃくちゃって……?」
緒方「あいつ、失踪した時期があったんだ。戻ってからも酒浸りで、入院までして……」
紫、眉を顰め、虚空を見つめる。
朱里「まだそんなに好きなら、無理にでも紫に会いに行けって言ったんだけど、そんなやり方、紫には通用しないって聞かなくて」
紫「ちょっと待って。そんな急に言われても」
口元に手をやり、困惑する紫。
緒方「二人は嫌いになって別れたわけじゃないよね? だったら頼むよ。もう一度会ってやってくれ。このままじゃ、あいつ……」

○ショットバー・店内トイレ
紫、洗面台に手をつき、鏡に映った自身の強張った顔を見つめながら、
紫「(心の声)本当に尚也に会うべきなの?」
紫の指先が僅かに震えている。
トイレの入口の扉が開き、女が入ってくる。トイレに流れ込む店内BGMの音。閉じていく扉が、その音を小さくしていく。閉まりきる寸前、紫はノブに手を掛け、トイレを出て行く。

○ショットバー・店内
カウンターの隅で酒を飲んでいる井神尚也(24)を見つけ、立ち止まる紫。
井神、視線に気づき、肘を突いた姿勢のまま振り向き紫を見るが、表情も変えず正面に向き直り、グラスを呷る。
紫、バッグを掛け直し、出口へ向かう。

○繁華街(夜)
雑踏を縫って、一心に歩を進める紫。
店を飛び出し、人の波をかき分けながら必死に紫を追う井神。追いついた井神が紫の腕を取り、向き直らせる。
井神「ちょっと待てって! 行かないでくれ」
紫「私がどんな思いで会いに来たと思ってんの? 何、あの態度! 馬鹿にしてんの?」
井神「違う! 会いたかったよ。ずっと会いたくて、狂いそうだった……」
井神を睨んでいた紫の目に、涙が滲む。
井神、紫をそっと抱き寄せる。行き交う人々が二人を好奇の目で見ている。
紫の顔を両手で包み、瞳を覗き込みながら井神、
井神「もう一度、俺のものになって?」
紫「急に何言うの? 何でそんな勝手なの?」
井神「……ごめん。だけど、俺にはお前しかいない。ここでお前がまた別れを選ぶなら、もう二度と会わない。紫はそれでもいい?」
紫「尚也、どうかしてるよ。 めちゃくちゃだよ」
井神「そうか? もし、お前がここで俺を選ばなくて、他の誰かと結婚して、知らないうちに死んだとしても、俺は他の女とは結婚しない。お前だけを一生愛していく」
紫「馬鹿じゃない? じゃあ、私が戻っても、戻らなくても、尚也は一緒じゃん」
泣きながら井神の胸を叩く紫。井神、困った表情で紫の額に自身の額を重ね、
井神「違うだろ……。それくらい愛してるっつってんだ。お願い。戻って来て下さい。今度はプロポーズ、OKして……。頼む」
【課題】別れのセリフ
※条件/柱は喫茶店のみ。きっぱりと離別で完結。男女ともに魅力的で思い遣りのある人物であること。
【本文枚数】三枚
【人物】初芝恵(28)スナック経営者
黛健志(29)救急救命士

〈蜉蝣の終わり〉

○喫茶店・店内
ジャズが流れる店内を、カフェランプの
橙色の光が包んでいる。最奥の席で向かい合って座る黛健志(29)と初芝恵(28)。
黛「会うのは今日で最後にしよう。俺は救急救命士だから、別れた女との子供でも、堕ろさせる訳にはいかない。……時枝と結婚する」
恵「そうね……。時枝さんのお腹の子が自分の子だったらって思うと、私ももう、健志の側にいるべきじゃないと思う」
黛「もう少し恵と出会うのが早ければ……」
恵「恋人でもないのに、別れ話みたいね」
髪を掻き上げながら、小さく笑う恵。
黛「俺のこと好きだった? 俺は大好きでした」
恵「ふふ、内緒。そんなのどっちだっていいでしょ」
恵、脚を組み替え、
恵「それに、私はあなたに愛されるような女じゃないわ。体が目的だと思ってたのに、随分、殊勝なこと言うのね。まあ、抱かせなかったけど」
黛「今日、最後のデートをしよう。恵の行きたいところへ行って、旨いものを食おう」
恵「馬鹿ね。私はこの後、同伴出勤なの。さあ、あなたは奥さんと子供のところへ帰れ、帰れ~」
笑いながら、追っ払う仕草で手を振る恵。黛、じっと恵の顔を見て、下唇を噛みしめ、悲しげに笑う。
黛「恵のそんなところが好きだった。やっぱり、いい女だな」
恵、優しい笑顔で、綺麗な所作でお辞儀しながら、
恵「短い間でしたが、お世話になりました」
黛「……じゃあ、先に行くよ」
席を立ち、恵に背を向ける黛。遠ざかる背中に向かって恵、
恵「(唇の動きだけで)愛してた。さよなら」