大阪を舞台にアメリカと日本の刑事(マイケル・ダグラス&高倉健)とヤクザの佐藤(松田優作)との闘いを描く「ブラック・レイン」(1989年公開)。若山富三郎、内田裕也、ガッツ石松、安岡力也らも出演。

監督がリドリー・スコットなだけあって「ブレードランナー」風に見えつつもこれは単に外国人が描写した変なジャパンでしょと言いたくなる場面もあり、いくら日本人俳優が大勢出ていても世界観を決めるのは製作側というのがよくわかる。ジャッキー・チェンに佐藤役のオファーがあったという製作側のアジアへのいい加減な認識を如実に示す裏話もあるし。

クライマックスの格闘シーンは盛り上がり切らないし、作品中で一度言及されるだけの広島の「黒い雨/ブラック・レイン」がタイトルになっていることといいデヴィッド・ペイチ(TOTO)というプロデューサーの人選がミスマッチなグレッグ・オールマンのらしくない80年代産業ロックな主題歌「I'll Be Holding On」といいどうにも的外れ。この映画用の新曲だった(なのでブラック・レインが云々と歌っている)イギー・ポップ「Livin' On The Edge Of The Night」はまあまあ。

高倉健世代どころか松田優作世代でもないので彼らへの思い入れで乗り切ることもできず。エンドロールでの電通等のクレジットには当時のジャパンマネーの虚栄(とその後の失われた30年)を感じさせられた。

最後に懐かしの「VOW 3」より。この程度の認識で作られたってこと。