1990年代にアメリカン・ライフの闇を描く狂った若者映画を連発したグレッグ・アラキ監督。未見だった比較的近年(といっても2014年)の「ブリザード 凍える秘密」を観たののと

 

 

The Smashing Pumpkinsの素晴らしい来日公演にすっかり90年代オルタナティヴ・カルチャーのモードになって

 

 

 

去年「ノーウェア」と共にリバイバル上映された(行けなかったけど)「ドゥーム・ジェネレーション」ブルーレイを購入。タイトルを訳するなら「破滅の世代」か「呪われた世代」とでもなるか。

 

 

選曲は冒頭いきなりのNine Inch Nails「Heresy」からピチカート・ファイヴまで。そんなオルタナティヴ・ミュージックをBGMに3人の若者の暴力と血とセックスとドラッグにまみれたデタラメな逃避行を描くロード・ムーヴィーで、主役の1人はマリリン・マンソンとの交際も当時話題になったローズ・マッゴーワン。あとJane's Addictionのフロントマン、ペリー・ファレルがチョイ役で出演。あまりにショッキングなクライマックスや虚ろなエンディングは当時のインパクトがあまりに大きく今に至るまでずっと記憶に残っていた。

まさしく時代の空気が凝縮された(自分にとっては)90年代を象徴する映画の1つだが、同性愛を嫌悪する連中やファシストに中指を立てる本作はろくでなしがのさばるトランプ政権下のアメリカでは単なるノスタルジーではなく今なおビビッドなのでは。そういう意味ではゲイ・カップルの絶望を描いたアラキの前作「リビング・エンド」の方がより直接的でふさわしいとも思いつつも。

他のアラキ作品のブルーレイ化も望みつつ次は「ノーウェア」買おう。