初見の方へ:声優のすみぺこと上坂すみれさん、音楽、映画多めの趣味ブログです。

 

同じくプロレス一家、ローデス家(正しい発音は「ローズ」だけど)のコーディ・ローデスの新日時代のTシャツで観たのがプロレス一家、フォン・エリック家の実話を映画化した「アイアンクロー」。

 

 

タイトルの由来はオールド・ファンなら知っている父フリッツ・フォン・エリックの必殺技。

フリッツは自身が果たせなかったNWAヘビー級世界王座戴冠の夢を託しケビン、デイヴ、ケリー、マイクの4人の息子を鍛え上げプロレスラーとしてデビューさせる。しかし度重なる不幸に兄弟たちは見舞われ・・・(付け加えるなら長男ジャックは幼くして亡くなっていた)。

実話なのである程度知っていたとはいえ、いざ観るとこれが実話とは信じられないし信じたくないと思わされるほどの人生はどこまでこの一家に残酷になれるのかという内容。

個々の不幸はあくまで偶発的なものだが、息子たちに自分の望む生き方を強要したフリッツの横暴さも恐ろしい。息子たちがフリッツに「はい」と言う時の英語が「イエス」ではなく「イエス、サー」なのもフリッツが一家の中で絶対的な権力者であったことを示している。

一方で、これほどの絶望的な不幸に見舞われてなお生きていくには人は何に頼ればいいのかという暗闇の中の一筋の光を示してもいる。楽に観れる映画ではないが、覚悟を決めて観る!という人には強くお勧めしたい。

こちらは先行上映会の展示。