Manic Street Preachers/Suedeのダブル・ヘッドライン来日2 daysとも行ってきました。マニックスのセットリストは先に書いてましたが今日はちゃんとした両バンドの感想を。

 

 

 

初日は2階で俯瞰でじっくり観て2日目は最前ブロックという2日以上同じライヴを観る時に好きな席の振り分けでよかった。しかし初日は最後列の向かってほぼ右端、即完だっただけに本当にギリギリで取れたんだなと実感。

 

 

まずはSuede。彼らのライヴを観るのは初めてだったが驚きが多かった。まずはセットリストだけど、この手のカップリング・ツアーにありがちなグレイテスト・ヒッツかと思いきや普通に去年の新作「Autofiction」のツアーだった。バックドロップがそのジャケだったのも納得。そして新作も意外にエネルギッシュだったがライヴでは更にハードで驚かされた。

 

 

しかし、最も驚かされたのはブレット・アンダーン。ぴょんぴょん飛び跳ねるたり動きに非常に切れがあるし、客を積極的に煽るし。マイクスタンドを立てたりマイクを振り回してコードを首や体に巻きつけるに至ってはデヴィッド・カヴァーデル(Whitesnake)やポール・スタンレー(KISS)かと思ったよ!もっと自己陶酔的なパフォーマンスを予想していたらそういう部分もあったが、こんなにショウマンシップのあるエンターテイナーというかロック・スターだったとは。このカップリングで先に全米ツアーをやっていたけれど、アメリカのオーディエンスはイギリスのこの手のバンドに対して突っ立って演奏してるだけとか言いがちだからこういうパフォーマンスを身につけてきたのか?

とにもかくにも初見の自分にとっては大いにバンドへの見方がいい方に変わる、そんなライヴだった。

 

ManicsはSuedeとは異なり2011年のシングル集「National Treasures」ジャケのバックドロップ。新作が去年のSuedeとは異なり最新作「The Ultra Vivid Lament」は一昨年だったのでニュー・アルバムのツアーではないというモードの表れか。

 

 
結果的には最新作からは両日とも1曲しかやらなかったという点では確かにニュー・アルバムのツアーではなく、とはいえシングルでない曲もそこそこあって単純なグレイテスト・ヒッツでもなかった。
嬉しいサプライズ選曲は早速序盤に、両日とも3曲目だった「1985」。Manicsのアルバムで最も人気のない部類に入る「Lifeblood」冒頭の、ショーンが昨年の英レコード・コレクター誌のインタビューでシングルにするべきだったと悔やんでいた隠れた名曲!この曲を引っ張り出してきたのは「Lifeblood」豪華再発への布石かも、とついつい深読み。
ところでこの曲については2年前にブログを書いていた。あと「Enola/Alone」も嬉しいサプライズだった。
 
そして来日だけにやってくれるかなと期待していた最新作「The Ultra Vivid Lament」1曲目「Still Snowing In Sapporo」。1993年の2度目の、リッチー・エドワーズがいた時期としては最後の来日(札幌じゃないけど行きました)の思い出を歌った切なくも苦しい歌詞に目頭を熱くさせられた。2日目には日本関連の曲がもう1曲「(I Miss The) Tokyo Skyline」演奏されたのも良かった。
 

 

ところで自分の直近のManicsライヴを遡ってみると
2019年「This Is My Truth Tell Me Yours」20周年ツアー
2016年「Everything Must Go」20周年ツアー
2012年「National Treasures」の完全にシングル曲しかやらないツアー
だったのでアニバーサリーとかシングルとかいった縛りのない普通のライヴは2011年「Postcards From The Young Man」での来日以来なんと12年ぶり!(ついでにその時のセトリ)
 
 
上記のようなライヴばかりが続いたのが正直言ってManicsに関しては回顧的なファンになりかけていて近年のアルバムをあまりちゃんと聴けてなかった一因だと思うが、今回の来日をきっかけにそれらも聴き込んで改めて現在進行形のファンとしての気持ちが甦った。そんな盛り上がった気持ちに存分に応えてくれた、バンドも現在進行形のライヴだった。
この内容なら今50代の両バンドとも還暦までに少なくとももう1枚ニュー・アルバムと来日を期待しちゃうよ!その日を首を長くして待ってます。