数秘学マダムYUKOです。

 

香林院では毎月15日に法話会があります。夜7時から1時間ほど、ご住職が仏教にまつわるお話をしてくださいますが、内容は歴史だったり、一休さんだったり、現代の仏教についてだったり。参加者も坐禅に来ている人、法話会だけ来る人、子連れで来る人などさまざま。堅苦しい雰囲気ではなくて、お茶を飲みながら(お菓子もあります)ご住職を中心にみんなで話す、といった趣きです。

 

三年ほど前に初めて参加したとき「禅は心を大切にします。誰もが東大に入れるような頭はないかもしれませんが、心は誰にでもあります」とご住職がお話されました。「6(心)」が強くて、ちょっとやばい?と自分に突っ込みたくなるほどの「心偏重」の自分には、この言葉が響きすぎました。以来、時間があるときは法話会にも参加しお話をきいています。

 

昨日「足るを知る」「六道」「涅槃」などの話の中で出てきたのは「心の安らぎ」。ご住職は、いつも落ち着いて幸せそうにしている人は「切り替えがうまい人」だと言うのです。「涅槃」というのは、悟りをひらいた生死を超えた世界ですが、そのときその人は、六道という人間がさまよい続ける6つの世界から(ここで輪廻転生をしている)抜け出しています。

 

それに対して現世の人間は、生きている限りは苦しみを免れない存在です。形は違うにしても、人生はどんな人にも平等に苦をもたらします。つまり、ある人が幸せそうな顔をしていようが、不幸な様子であろうが、苦しみがあることには変わりがない。それでも幸せな人は、生活のところどころで体験する苦を引きずらず、その都度上手に切り替えて、落ち着いた状態を保つのだ、とご住職は言うのです。

 

「切り替える」。これは新しい捉え方でした。毎日坐禅をするのは、人生のいざこざに、いちいち感情的に巻き込まれないよう心を鍛えたいから、なのですが、ご住職のお話だと、たとえ気持ち的に状況に巻き込まれても、その後すぐに「切り替えれば」いいことになる。それまで黒か白か?というように、巻き込まれるか、それとも、落ち着いていられるか、の二者択一で来ましたが、「切り替え」はその中間のグレーな部分。でも、切り替え→リセットという流れの習慣を身につければ、現実世界に生きていても、落ち着いて生活できるのかもしれません。

 

いいこと教えてもらった!と家に帰ると「切り替え」が必要なタイミングはすぐにやってきました。帰宅一番で読んだメールをきっかけにイヤ〜な気分になり、後頭部から肩にかけて何かがさ〜っと流れ、肩がこり、胸骨の奥が痛くなる、といういつものパターン。でも、気持ちを切り替えました。切り替えても余韻は残りましたが、しないよりは大分マシでした。何より冷静になって、その状況にどう対処しようかを落ち着いて考えられるようになります。

 

要は、苦しみの撲滅を目指すのではなくて、いかにすばやく気持ちを「切り替えられるか」がポイントなのですね。生きる以上、苦はなくならないわけだから。時短、リセットするまでの時間の短縮が、幸せへの道なのかもしれません。

 

 

YUKO

 

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次回の数秘学の勉強会は4月1日(日)14:00--17:00です。テーマは「数字を徹底的に学ぶ」です。数秘学に興味のある方でしたら、どんな方もご参加いただけます。いっしょに数字の神秘を学びましょう!