
GW中にこちらを読みました。
序章の段階で、結構日本のことも書いてあって、あれ?日本人の著者だっけ?と思ったら、イギリスの方。
世界的な視点で視野が広くて、ヨーロッパだけでなくアフリカやインドやアジアの過去と現在が深すぎず浅すぎず程度に書かれて、未来を予想しながらも難しすぎない内容で面白かったです。
歴史的に、乳児の死亡率が劇的に下がったところから、世界の人口が急激に増えたわけだけど、今はほとんどの国で乳児の死亡率はほぼ改善されている傾向にあり、今後の世界人口の増加は、アフリカの出生率次第というところまで来ているらしい。
19世紀なんて、最近のことのようだけど、当時のイングランド、ウェールズの平均寿命が41歳、産業革命の中心だったマンチェスター、リバプールでは26歳、ロンドンで36歳というから驚き。当時のイギリスの都市は、汚れた空気とむき出しの下水溝で知られる病気の巣窟で死亡率が高かったらしい。しかし、20世紀になって都市が清潔になり教育と医療の中心になることで寿命は延びていった。
その一方で、実は「ピーク・チャイルド」=世界の子供の数が増えなくなる瞬間は既に達した、とも言われているとか。
今世紀末には、地球上の人口は今よりも50%増加することになりそうだが、5歳未満の人口は約5000万人減るという予想が出ているとか。
世界の日本化も近いと揶揄され、日本の現状について「日本は母親としても働き手としても満たされずにいる女性が大勢いる。国民が快適な生活を送っていて、犯罪率も低い国でもあるにも関わらず、日本は先進国の中でもっとも幸福度が低いが、それも当然のことと言わざるをえない」と書かれている事はちょっと強烈でしたww
ただ、そのような日本化する国は今後世界的に増えていく、という点は興味深い視点でした。
日本化は何も日本特有の問題ではなく、今後、世界のスタンダードになっていくだろう、という話で、日本は高齢化の世界的なリーダーと・・・ww
また、高齢化について別の視点から、「高齢化で紛争が減る」というのは納得。
ある研究では「人口の55%以上が30歳を超える国は内戦がほとんど起こらない」ということがわかっているらしく「人口の若さが関係しているのは戦争だけでなく、犯罪もそう」らしい。
10代は生物学的にも暴力的で衝動的だが、30代、40代ともなれば社会や個人の責任も大きくなっていくことを考えれば10代との違いは明らか。
そして、さらに年を重ねれば、安定、安全志向を求めるのは必然。
(世界の高齢化で、内紛や戦争がなくなるならいい話ですけど)
高齢化によって財政需要が高まり、政府の債務が増加していく。この代表的な国に、イタリア・ギリシャに加えて、日本の名もw
(イタリア・ギリシャレベルでまとめられているというのは日本という国も落ちていますね・・)
こんな感じで、世界的な視点で人口について言及されていて非常に興味深く拝読できました。
それに、この本の訳者がとても読み易く訳していただいているように思いました。たまに、直訳的な日本語で訳されている本は、読んでも自分でさらに頭に中で変換しなければ理解できなくて読みにくい場合があるので、その点こちらはとても読みやすくてありがたかったです。
たまにはこういう分野の本を読んで教養を高めていくと世界観が広がりますね。