こちらの本、結構面白かったです。
題名から推測するに、効率的な時間の使い方を説く内容かな、と思っていたのですが、
「生産性とは罠」であり、実際に「効率を上げれば上げるほど忙しくなる」ので、そもそも、効率を上げようと考えることをやめたほうがいい、という話で、とても面白かったです。
 
 
人生を豊かにするためには、全てやり遂げるんだ!という想いこそナンセンスみたい。
 
「自分が体験できるのはほんのちっぽけな一部だけだと理解しておけば、まだ体験していないことがたくさんあっても焦らずに済む。
自分に許された数少ない体験を、心から楽しめるようになる。」
 
「必要なのは効率を上げることではなく、全てをこなそうという誘惑に打ち勝つこと。」
 
「何かを諦めることが辛いから、何もかも詰め込みたいと思うのも無理はないが、選び取る決断をしなければならない。
決定することは、他の選択肢を捨てること。
選べなかった選択肢を惜しむ必要はない。そんなものはもともと自分のものではなかったのだ。」
 
多くの選択肢を持っている方が自由度が増すと一般的には考えられているけど、筆者曰く、選択肢を狭めたほうが自由になれる、らしい。
 
「選択肢は少ない方がいい。
手持ちのカードを多く残しておくより、「これしかない」という状況の方が満足度が高まる。」
 
もう、この状態で何とかするしかない、と一種の諦めに近いモノがあった方が、この状況で何とか幸せになろうと努力することで、満足度か増すことがあるのかもしれない。
これは恋愛や結婚生活でも当てはまるのかもしれない。
籍も入れずに宙ぶらりんの状況であれば、他の選択肢をいつも探してしまうけど、籍を入れたら、なんとか関係を構築しようと努力しますからねw
 
 
「時間と戦っても勝ち目はない。
未来のために努力することは問題ないが、その努力が成功するかどうかを?今この時点で確実に知りたいと思う心理は問題。
「未来は確実ではない」という事実を受け入れることが不安から解放される秘訣。」
 
 
あと、余暇に対する考え方が面白かったです。
私なんか特に、平日に休日にすべきtodoリストを作っちゃって、逆に休日も忙しくて・・・
有意義に過ごそうと思えば思うほど義務みたいになっちゃって。
「本当は余暇を「無駄に」過ごすことこそ、余暇を無駄にしないための唯一の方法ではないか?」という筆者の言葉に納得w。
 
 
「時間を支配しようとする態度こそ、僕たちが時間に苦しめられる原因。」
「ハイデガーが言ったように、僕たちはけっして時間を手に入れることはできない。
なぜなら、僕たち自身が、時間だから。」
 
こういう観点も面白いな、と。
 
 
そして最後に、
「『いつか世界が破滅したら』って、いったい何のことかと思いますね。世界はもうとっくに破滅しているじゃないですか」
世界は既に壊れている。
人生も同じ。不完全なままいつだってすでに尽きかけている。
この不快な現実は、自由への一歩。
 
 
世の中をなんとかできる、とか使命感のように感じて、効率的な時間の使い方をしようと思うと逆に、全然できてなかったり。
人間が一生のうちでできることなんて、極々少ないことで塵カスみたいなモノ。
だから、肩の力を抜いて、そんなに気負わずに生きましょうよ、その方がむしろ自由に生きられますよ、という筆者の言葉がとても居心地よかったです昇天
 
忙しさこそ正義、と思っている現代人は一読したら肩の力が下りるかもしれません!