今月3冊目。

 

先週末は、読書が捗った!!

 

とはいっても、こちらの本は1回分の講演内容がまとめられて書籍化されたようで、かなり薄くて、端的にまとめられていて、入門編としては良いけど、さらに詳しく知りたい場合には物足りなさを感じてしまうかも。

 

本書は、「所得格差」や「資産格差」の最新の世界データを用いて、論じられていてはいるけど、「世界を平等にしていこう」という試みは、世界大戦以降にようやく生まれた考えで、歴史は非常に浅いし、格差を是正しようとする考えをよしを思わない国も未だに多いし、それぞれの利害関係が複雑に絡み合っているから、非常に難しい試みのような気がしました。

 

筆者はフランス人なので、西欧の例を出すことが多くて、特にスウェーデンの例は非常に興味深かったです。

今でこそ、福祉が充実していて、世界的にも国民が平等である国というイメージもあるし、実際にそうだが、第一次世界大戦までは、投票資格があるのは最富裕層20%の男性のみで、しかも納税額に応じて1~100票まで権利が与えられていたとか。その後、社会民主系の政党が1920年に普通選挙を導入するようになって、そこからしばらくは社会民主系が牽引したことで、今のような福祉大国になったとか。スウェーデンの国民性がそのようにしたのかもしれないけど、国民が望めば、平等になる可能性はあるのだ、という面白い例でした。

 

あと、フランスは大学費用まで公的支出が投入されているのだけど、誰もが大学まで進学するわけではないのだから、結果的に人によって、最大で20万ユーロ(約3000万円くらい)の開きがあって、しかも大学まで行く場合の方がその後の給与も高く、大学まで進学する方が裕福な家庭の可能性が高く、結果的に、不平等を助長しているとか。

大学まで無料というのは良いな、と思ったけど、問題点もあるようです。

 

筆者が不平等を是正したい理由を端的に言えば、不平等は民主政の息の根を止めてしまう可能性があるため、きわめて危険なのだとか。ま、ほどほどの不平等(1:5/1:10程度)は必要と思っているらしいけど。

実際に、累進課税によって格差は大幅に縮められたが、経済成長は阻害しなかったというデータもあるとか。

 

あと、最後はやはり環境問題。

所得や資産が多いほど(お金をたくさん使うから当たり前だけど)その分、CO2の排出量も多いことは問題。

持続可能な世界にするためには、環境問題は今後ますます考えていかねばならない問題ですからね。

特に、お金が湯水のようにあってもCO2排出せずに、楽しんでほしいですね昇天(でも、それって無理なのかな?環境を良くする方向でお金を湯水のように使うわけにはいかないのかな~?)