過去に読んだ本と同じ出版社から出ている本が紹介されていて、タイトルが気になって読んでみました。
 
1996年初版なので、結構古いですけど、版数も19刷になっていたので、まぁまぁなベストセラーですね!
 
社会では色々な人がいますからね、普通に息するようにウソつく人、正直結構いるよな、と思っています。それに、噓も方便、というように、嘘が100%悪いばかりではないですからね。
 
そんな話かなーなんて気軽な内容と思ったのですが、もっと広義で病的な人達に焦点を当てていました。
内容は一つ一つ分かりやすい例を用いて解説してくれていますし、とても興味深く最後まで飽きることなく読めました!
 
特に、「悪人、邪悪な人は身近にいるもの。特殊なケースではない。」という言葉が印象的でした。
 
真の悪人は刑務所には入らない
  他人をスケープゴートする
・善人であるかのように見られる事を強烈に望んでいる
 自分への虚偽(隠し事)をする過程の一部で悪行が行われる
 
このようなケースは、一般的には「いい人」と認識されるのでしょうけど、彼らの行動は、実は特定の誰か(自分より立場が弱い人物である場合が多い、子どもとか配偶者とか部下とか)を陥れようとしている。
そんな人、想像するに身近でも普通にいそうですからね・・・
 
邪悪性とは、自分自身の病める自我の統合性を防衛し保持するために、他人の精神的成長を破壊する力を振ること
(邪悪性について、うまく表現している文章だな。)
 
 
・邪悪な人は人を思いやることが出来ない
 
 
・精神的健全性とは、いかなることがあろうとも真実に従おうとする継続的なプロセス。自分を現実に従わせることが全くできない精神障害を「自閉症」と呼ぶ。
自閉症の話は、邪悪性を見極める上で出てきた話で、自閉症によって現実に向き合えない場合には、心理学的な治療は難航する、という話でした。
 
 
最後の方の章では、戦争時の「集団の悪について」書かれていて、
ベトナム戦争でアメリカが反戦運動の支持が盛り上がったのは、徴兵制が行われるようになってから、という現実。
長い事、アメリカの軍人は志願兵だけが送られていたので、一般アメリカ大衆は大きく巻き込まれることがなかった。そのため、一般大衆にとって戦争はどこか他人事であった。
しかし、徴兵制になると、事態は急変する。戦争がより身近になるから。
そのため、著者は、戦争を防ぐために、完全徴兵制度を提案。軍隊を健全に保つため、常に新鮮な空気を軍に吹き込むために徴兵制が必要。苦痛を伴うが、それが保険になる。
悪とは、自分自身の罪の意識を拒否することから生じるもの。
 
ただ、筆者の提案(戦争への予防策)は拒否されたのでした。
その理由は、本気で戦争をしないようにしたい人が大勢いる一方で、利益となる人がいることも事実。
 
本には「一般的には言ってはいけない」ことが含まれているのだけど、そこが本の醍醐味ですね。
 
総じて、とても有意義な読書でした!