「すべての富が借金から生まれる世界」
産業革命の発生については、前章の内容で語られているが、
その産業革命の原動力となったものが、石炭ではなく、実は借金であったというのは驚き
でも丁寧に考えれば理解できる
新しいテクノロジーが競争優位の源泉となり、利益追求のために、借金を背負う覚悟と能力があれば、誰でも起業家になれた
起業家の借金と利益と焦りが高まるにつれ、競争はますます過酷になっていった
倒産の憂き目に遭わないためには、労働者をできるだけ安く雇わなければならない
莫大な富が生まれると同時に、借金が増え、貧困はますます深刻になっていった
金持ちが金持ちになる一方で、多くの起業家は倒産の危機にさらされ、膨大な数の労働者が過酷な条件で働かされた
これが、すべての富が借金によって生まれる市場社会
こんな市場社会の背景には、宗教的な概念の変化もあった
厳格なカトリック(ローマ教皇と枢機卿だけが神と対話できる)とプロテスタント(教会の権威者を通さなくても自由に神と対話できる)が100年以上も争っていたが、プロテスタントの教義で利子付きの借金は、神の計画の一部として受け入れられたことから、プロテスタントを牽引したのが起業家や商人となり、プロテスタントの影響力が随分高くなった
経済の成り立ちから歴史を読み解くのが面白いと感じさせてくれる本です![]()
