
直感で決めたこの街ですが、とっても快適に暮らしています。
この街の唯一の誤算はいつも電車が混んでいること。
私は会社勤めではないので、毎日決まった時間に乗る訳ではないのですが、
朝も昼も夜も夜分遅くも(笑)とにかく混んでいるのです。
ここのところ続け様に朝と夜のラッシュアワーの時間帯に出かけることが続きました。
私は人ごみやラッシュアワーが本当に苦手。
幸いなことにずっと都心に住んでいたから、あまりラッシュに遭遇することもなかったのです。
ですから、正真正銘のラッシュアワーの電車に乗るのって、本当に初めてでした。
そんなに長く乗る訳ではないのだけれど、超満員でつり革にもつかまれないし、
身体がななめってるのに、その状態が戻せない。ほとんどがスーツ姿の会社員です。
おまけに、私にしたらもう絶対MAX越えている!!って思うのに、
駅に止まる度にすごい人がさらに乗り込んでくる。
まるで圧縮パックに押し込まれる洋服みたいに。
この異常事態に、私はもうパニック寸前です。
で、周りを見回すと、皆、淡々と、能面のように表情がないのです。
まるでマネキンかロボットみたいに…
そもそも人間も動物なので、基本、知らない人には自然と自己防衛本能が働いて
身体は極度の緊張状態になるもの。
それが知らない、なんてレベルの話ではなく、
何十人、何百人の知らない人に囲まれて、
ぎゅうぎゅう詰めで身動きすらできない状態で、
長時間ただ黙って押され続けなければいけない。
これはもう、それだけで拷問に近い極限状態です。
普通に人としての感覚や感情を感じていたらおかしくなってしまう。
だからと言って、会社には行かなくてはいけないし、
ラッシュアワーの電車にも乗らなければいけない。
これを毎日毎日何十年も続けている日本のサラリーマンって
本当にすごいと思います。
一方で、毎日のように人身事故で電車が遅れる、というアナウンスが流れてくる。
あまりに日常茶飯事のようになってしまって、
そのことに想いを馳せることもなくなってしまったりするのだけれども
それは紛れもなく、尊い誰かの命が消えてしまった瞬間かも知れなくて
そういうことに慣れて鈍感になってしまっている自分の感覚が怖いと思うし、
現代に生きていることはそれだけで大変なことだなと思う時があります。
でもね、人間はマネキンでもサイボーグでもないから、
自分の感情にふたをして感じないようにしていても
それは確実に自分の心と体を蝕んでいきますし
抱えきれないほどのストレスを溜め込んでいくのです。
これは今の日本の社会全体が抱える包括的な問題だから、
簡単に答えはでないのだけれど、
少なくとも、そういう人としての感情や感覚にふたをしてしまわない。
それは人としての当たり前の感情だから。
そしてそのストレスを解消する自分なりの方法というものを考えてみることが大事かもしれません。
頭も心も身体も、それぞれが自分を守るために必死で頑張っているのだけれど、
頭はごまかそうとする時があって、
でも身体と心は全てを感じ取っているから
その声をちゃんと聞いてあげる、
意識を向ける、ということが大事だと思うのです。
人が人として生きるということは
頭と心と体のバランスがとれて成り立つのだと思っています。
だから頭で頑張り過ぎないで。
つらい時はつらいと、誰かに言ってみてください。
あなたの大事な身体を休めてあげてください。
世界でたった一人のかけがえのないあなたが
今日もあなたらしく歩める一日でありますように。