今回のパンデミックの原因が人間の自分勝手な生物活動だったということが、一般人にも明るみになってきた。専門家の間では常識であったことらしいが。国際連合(UN, United Nations)が既に1993年に国際生物多様性の日(International Day for Biological Diversity, World Diversity Day)なるものを制定しており、生物の多様性が失われつつあること、またそのことを原因とする環境問題を始め諸問題についての認識を広めることが目的らしい。毎年5月22日。
https://www.youtube.com/watch?v=1g3Y36z772Q
この日に向けてアップロードされたYoutubeを遅ればせながら見た。国立研究開発法人国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター 生態リスク評価・対策研究室に勤務の五箇公一室長という方がアップしたものだ。ものすごく簡潔に言うと、グローバリゼーション以前の時代(飛行機や船による人や荷物の移動がない)はローカライゼーションの世界であって、それぞれの地域で生態系が完結していた。したがって動物やバクテリア・ウィルスなども長い年月をかけて共存するスキルを身に着けていた。それらは、それぞれの生態系で個別の場所に存在していた。しかし、ほんの最近の歴史上ものすごいスピードでグローバリゼーションが起こり、エイリアンなDNAが違う地域に入り込んできた。これと同時に環境破壊も急激に起こり、生態系のバランスが崩れてきた。自然界はただでさえ、究極の弱肉強食であって、種の保存のせめぎあいであるらしい。このように外来種の導入というのが、すでに起こっている環境バランスの崩壊の上乗せして、すごいスピードでコロナウィルスなるものを世に広めてしまった元来の原因らしい。本来いるべき場所から飛び出してしまったのである。これまで散々威張ってきた人間に対して、ウィルスの逆襲である。
今後私たちが目指すことは明らかで、これまでの生物活動をすべて見直すということであろう。特にグローバリゼーションからローカライゼーションへの移行が大事だということだ。これはフードマイルに象徴されるように、地産地消であったり、里山イニシアティブ(都会に頼らなくても田舎で自立型に生活できる)、また自然エネルギーを利用した循環型社会の構築である。自然と共存し持続型社会を可能にするには、今このパンデミックの時期、人間同士で試されている利他的な行動(humanity)を自然に向けても同じように起こすことが大事なのであろう。他人を思いやってマスクをしたり、外出自粛するのと同じような行動を自然に向けてもするべきなのだと。
それが実現できるようになったら、美しい世界になるのだろう。と、考えた時にふと思った。飛行機に乗るなと言われたら困る、ということである。両親も兄弟も外国にいる。海外旅行もしたい。まだまだ行ってみたい国もたくさんある。これは困った。。。ところが、サステイナブルツーリズム(持続可能な観光)と生物多様性について国連で2017年に既に議論がされているみたいだ。今度時間があったら議事録などを読んでみたい。