テレビで歴史学者磯田道史さんのインタビューをしていました。

 

ご専門の江戸時代の生活からの知見なのですが、今の日本の閉塞感を言い表していて、感銘をうけたので少し長くなりますが引用します。 

 

江戸時代にあった身分制が崩壊したときに、身分に代わって、いい学校に行ったらいい処遇があるっていう社会を200年、僕らはやってきました。・・・塾へ通って、いい中学・高校とか行って、給料の払いのいいところへ所属できて、所属でもってサラリーをいただく。それで生活が安定したら、とりあえず軌道ができて幸せなんだって、・・・・
それをみんながやった結果、昔は世界中をわくわくさせたような商品がいっぱい日本から出てきてましたけど、今はあまり新しい製品とかができないし、経済的な成長もそれほど高いものではなくなってきている。

多様化した経済で、サービスとかソフトとかがGDPの大半を占めるようになって、おもしろいものとか、わくわくさせるものとか、・・・・AIの裏をかかなきゃいけない時代に、困ってるわけですよ。

 

今の時代、江戸的な多様さ、価値観の多様さが必要だと思います。
僕は、「江戸の道楽」っていうのがすごい好きなんですよ!道楽の精神っていうのは無償の遊戯性で、必ずそれで何かがもらえるかどうかは期待してないんです。実は明治に近代化できたのは、江戸時代があったから。あの時代は、異様に多様な知識持っています。例えば、筆の真ん中に、命毛になるイタチの毛がありますが、イタチの毛を集めるだけの職人がいました。イタチの毛について語らせたら、もうすごいやつが、その分野にはいるわけです。日本一のイタチ毛を立てる筆をつくるからっていうことで、彼は満足しているんですよ。みんなにもすごい認められている。あいつのつくる筆の真ん中のイタチ毛すごいっ!ていうので、誇りに思ってるわけですね。
明治以降の、あの力強かった日本っていうのは、それが各分野に全部ありました。江戸というゆりかごがあったんです。

 

そしてこう結論付けておられます。ルーティンでないこと、会社の義務でもなく、学校の義務でもなく、将来のためとか、そんなこと考えなくていいので、その人の人生を豊かにする時間。ルーティンでない時間をつくってください。

 

衆議院文化政策議連での議論

 

ー 簡単にいえば、学校とか会社とか、決められたお勉強、ジョブは、ほどほどにしておいて、ヲタクやりなさいってことです。今までの延長線上では日本は沈む一方です。ここは一つ、「令和の道楽」キャンペーンをはりましょう。

ー 食うに困ったら道楽なんかできない。真面目な国民はそんなキャンペーンに乗るわけない。

ー 全国民が国から一律に一定額の金額を定期的、継続的に受け取れるような仕組みにしたら、安心して好きなことやれる。

ー ベーシックインカム制度のことだと思うけど、そのお金どこからだすんだ。それでなくても財政は大赤字なのに。

ー AIが発達してきたら、働き手が減っても生産力が上がるからそこから税金取れば良い。

ー だいたい、今どきの平和ボケした国民は、江戸時代とちがう。暇ができたらクリエイティブなことやると思ったら大間違いだ。1日中、ゲームやってるに決まっている。

ー そんな奴ばかりじゃないと思いたいが、念の為、商業的な娯楽は一切禁止しよう。テレビのバラエティー番組なんかも禁止だ。

ー ついでに、鎖国しますか。外国文化に踊らされず足元から新しい文化が育つかもしれない。

 

自分は何をしているかというと、毎日漫然と会社との往復をするだけ、暇さえあればゲームしているか、口空いて動画ばっかり見ている。

今、日本のサブカルチャーが沢山外貨を稼いでいます。(なんとか詐欺なんかの闇カルチャーも稼いでいるようですが。) イグノーベル賞受賞者を輩出していますが、その中から本物のノーベル賞を取る人も出てくるかもしれない。

何の役にも立たないことにハマっているヲタクのこと馬鹿にしていたけれど、そんな受け身一方の自分より、100倍マシかもしれないですね。

 

(こういう駄文こそ、何の役にも立たないけれど、これは老人のボケ防止、暇つぶしだからいいんです。)

 

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タワゴトにお付き合いいただきありがとうございました。

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