VOL.576~VOL.577 生活の柄
2008
VOL.576 3/29 生活の柄・新しい街から古の街へ(赤坂~本郷三丁目)
VOL.577 4/5 生活の柄・生活の柄(渋谷デパート屋上~一橋大学~渋谷)
【生活の柄】
階下には喧騒といろいろな欲望が渦巻いていることは知っているけれど
少しだけ空に近い場所に行くと
誰にも邪魔されない隠者たちの集まりがある
そこはとても聖域に映る場所だけど
この場所に居続けてはいけない
何もいらない時は
何か欲しい時は
何もいらない時は
この場所に来ることをオススメしたい
このままダメでいることは簡単だけど
ちょっとの間は休ませて
昼間の屋上遊園地
昼間の屋上遊園地
ちょっとの間は休ませて
ダルな空気もそのままで
ちょっとの間は休ませて
立ち入り禁止のその場所に
入ったことさえ懐かしく
学校には何も忘れてはいないが
新しく4月の風に吹かれると
どこかに入りたくなる
静寂の中で膨らませている期待が
ピアノの中でこだまする
懐かしくさえ思わない
あの場所へ戻っていることさえ気付かずに
生活の柄を探していると
見透かしたように空には飛行機雲
小さな水辺には子供たちの声
水鳥が子供たちから逃げようとしているよ
とても穏やかな時間だった
学校という場所から逃げ出したいように
水鳥たちが飛んでゆくよ
誰もが気付いた桜の花びら散る前に
またどこかの街に紛れ込まなきゃいけないから
花咲く丘と花咲く通りに別れを告げて
誰かを待たせたその街に
甘えたままにいないことを決め込んで
ちょっとの小銭を当てにして
またダルな都会の屋上に戻りたい
どこの街に紛れ込んでも生活の柄は出るもので
穏やかな時間は一瞬でまた何かに乗るために
慌ててバスに乗る
慌ててバスに乗るのだ
生活の柄はきっと
土曜日の夜や平日の日にどこを歩くかどこを聞くかで分かれてくる
土曜日の夜にショッピングモールで歩く
それがこの一週間、何か私の生活の柄を表していたのだろう
2008/4/5
2008/3/22 VOL.575 生活の柄(みなとみらい)
【地下鉄は電気のない馬を運ぶ】
少し変わった気分の土曜日
晴れ渡って出掛ける準備をする
そこで男はゆっくりと足音を立てて地下に潜って
その先にどんな風景が待っているか分からないが
ただ出口だけあるということだけは分かっている
その出口をさがすために地下に潜りこんで
輝いた朝を手にしてジッパーを開けたり閉めたりしながら
地下に潜りこんで行く
朝に限らず 夜に限らず
地下鉄に乗り込むと暗闇の中でどこに行くのか分からないのは誰も同じだろう
時より路線に依っては明るい場所に出たり
川の前の道に出たりする
想像も付かない場所に行くことは少ないが
少なくとも出口に向けて地下から這い上がる素振りを見せることだけは
確かめることは出来るのだ
出口の見えない地下鉄から海のない街から海のある街へ
それを歓迎するかのように何かのパレードが始まっていた
鐘の音とともに
さっきまでの轟音は忘れられた心の中に仕舞った鼓動だとしたら
この海の見える街の華やかなパレードは行く道をどう示してくれるのだろう
小さな鐘と聞こえない海のさざめき
出口が見えてゆっくり踏みしめたからといって
そこは電気のない街かもしれない
開けた場所に出たが電気のない街だった
電気のない街でも車は走っていて
ガソリンのない車には電気が走っていて
直線の300メートルを行ったり来たりする
それは海に浮かぶ人の数よりも多い鳥たちが
電気のない街に車のない電気を
電気のない街に車がある電気を
痺れるような静かな声と音波でサインを送っている
短い時間の海のある街を
短い時間の電気のない街を通り過ぎて
また地下鉄の轟音に乗ろうとする
最後に
短い旅の最後に通り過ぎるのは
聞いたことのない電気のない 電気のない馬が走る
2008/3/22
2008/1~3 O.A記録 VOL.564~574
2008
VOL.564 1/5 ワンマンDJ
VOL.565 1/12 ALEC EMPIRE(ATARI TEENAGE RIOT)
VOL.566 1/19 さよなら栗田大二郎
VOL.567 1/26 THE BAWDIES
VOL.568 2/2 ワンマンDJ
VOL.569 2/9 ワンマンDJ
VOL.570 2/16 小暮秀夫
VOL.571 2/23 ひょうたん
VOL.572 3/1 ワンマンDJ
VOL.573 3/8 ワンマンDJ
VOL.574 3/15 廃校フェス特集(ゲスト:竹内知司)
2007/10~2007/12 O.A記録 VOL.551~VOL.563
2007
VOL.551 10/6 ワンマンDJ
VOL.552 10/13 THE Basics(from AUSTRARIA)
VOL.553 10/20 街の定点観測・川越GGKR編
VOL.554 10/27 旅の定点観測8 Flight Of Idea NY編①
VOL.555 11/3 旅の定点観測9 Flight Of Idea NY編②
VOL.556 11/10 佐藤yuupopic(詩人)
VOL.557 11/17 ワンマンDJ
VOL.558 11/24 七里圭(映画監督)
VOL.559 12/1 OGRE YOU ASSHOLE
VOL.560 12/8 園田恵子(詩人)
VOL.561 12/15 THE DiRTY HEADS(from US/STUDIO LIVE有)
VOL.562 12/22 EVERYBODY KNOWS?祭り2007
(LIVE:渋谷生音弾、リトルキヨシトミニマム!gnk!、Flight Of Idea)
VOL.563 12/29 加藤ひさし(THE COLLECTORS)
2007/5~2007/9 O.A記録 VOL.530~550
2007
VOL.530 5/12 ワンマンDJ
VOL.531 5/19 Katamine (from ISRAEL/STUDIO LIVE有)
VOL.532 5/26 bloodthirsty butchers (STUDIO LIVE有)
VOL.533 6/2 伊藤銀次
VOL.534 6/9 Sophie (ミニゲスト)
VOL.535 6/16 ワンマンDJ
VOL.536 6/23 佐野元春
VOL.537 6/30 ハイテクノロジー・スーサイド
VOL.538 7/7 室矢憲治(ミニゲスト)
VOL.539 7/14 ワンマンDJ
VOL.540 7/21 2007年上半期総集編
VOL.541 7/28 旅の定点観測1(大阪~小倉まで)
VOL.542 8/4 旅の定点観測2(防府~山口まで)
VOL.543 8/11 旅の定点観測3(岡山~明石まで)
VOL.544 8/18 旅の定点観測4(飛騨高山~青森まで)
VOL.545 8/25 旅の定点観測5(函館~東京まで)
VOL.546 9/1 藤井一彦(THE GROOVERS)
VOL.547 9/8 旅の定点観測6(東京~浜松~長野~名古屋まで)
VOL.548 9/15 旅の定点観測7(京都~東京まで)
VOL.549 9/22 SION
VOL.550 9/29 CARRY BROTHERS(from US/STUDIO LIVE有)
夏の間のEVERYBODY KNOWS?
しばらく当BLOGをおざなりにしてきた訳ではありませんが、
DJ東雄一朗は7/20よりもうひとつの側面である詩人/ミュージシャンとして
全国ツアー&旅に出ています。
番組は東京での放送時から「街の定点観測シリーズ」と題して、
街の人々の声を集め、街の音をフィールドレコーディングしながら
度々放送してきました。
今回は旅先で編集作業も施すという荒業ですが
これまで以上に予期しないハプニングと各地で知り合ったミュージシャンの音源が盛り込まれていたりと、
かなり濃密かつ充実した内容になっています。
渋谷との距離感が音の中にも現れているかと思いますが、
楽しんでもらえたら嬉しい限りです。
今週のO.Aは
山口・防府~山口・仙崎という町から町でのハプニングが詰め込まれています。
どうぞお楽しみに!
より詳しい旅の実況は
東の個人BLOG「寓話と女が夜に来る」
今週のエブリバディノウズ?
6/23(土)22時~23時
ゲスト:佐野元春さん
新作「コヨーテ」についてのインタビュー、ラジオマスターである彼にラジオについて伺ったり、
今作で電波メディアの露出が多い佐野さんも「この場所、この場所ならでは」のトークを東雄一朗と交わしています。
しばらくこのブログの更新も滞っていましたが、近日中に今週のOA分と併せてレポートします。
渋谷近隣エリアのリスナー、電波は少し届きにくいかもしれないですが
78.4MHZにチューニングを!
- 佐野元春
- COYOTE(初回限定盤)(DVD付)
特に「土曜の夜仕事で車を走らせている~」方はチャンス、です。
今夜のエブリバディノウズは・・・VOL.530
完全ワンマンスタイルDJ。
O.A楽曲リストは放送終了後に掲載。
今年に入ってからのゲストリスト及びO.A内容を置いてみましょう。
VOL.512 1/6 渡部昇一(渋さ知らズ)
VOL.513 1/13 2006年STUDIO LIVE総集編
VOL.514 1/20 ! ! !(CHK CHK CHK)
VOL.515 1/27 PANTA
VOL.516 2/3 HEATWAVE
VOL.517 2/10 S.Aクレーリー監督 (NO WAVE特集)
VOL.518 2/17 JAM BAND特集(室矢憲治)
VOL.519 2/24 完全ワンマンDJ
VOL.520 3/3 西村茂樹
(THE LOODS~LOUD MACHINE)
VOL.521 3/10 赤塚不二夫特集
VOL.522 3/17 リトルキヨシトミニマム!gnk!
VOL.523 3/24 完全ワンマンDJ
VOL.524 3/31 スチュワート・コープランド(THE POLICE)
VOL.525 4/7 台湾ロック特集
VOL.526 4/14 街の定点観測シリーズ・台湾編1
VOL.527 4/21 街の定点観測シリーズ・台湾編2
VOL.528 4/28 美咲歌芽句(ex.Mr kite)
VOL.529 5/5 三代目魚武濱田成夫
詩人三代目魚武濱田成夫
NO.529 5/5 O.A GUEST:三代目魚武濱田成夫さん
長いこと続けているとスタッフが入れ替わったり何だり、
よりフットワーク軽くラジオを制作するスタイルになってきた。
この日のゲストトークは話ながらミキサーもどきもやるという
ある意味アメリカンスタイル(?)のDJでゲストを迎えた。
記憶によれば、2001年12月以来のご出演の魚武さん。
詩のイベントで3度ほどご一緒したり、共通の知人がいたりでその時期はよく顔を合わせていたが、
2枚組のアルバムを出されたということで久しぶりに連絡を取ってお越し頂いた次第。
再会までの時間ご活躍されていたご様子。
その頃は確か日本中を1ヶ月ごと各地遊牧民のように住み替えながら暮らすのだと言ってたっけ。
その旅も一段落しているとのこと。
1枚は声だけ、ポエトリー・リーディング表現のみで構成された「NAKED」。
そして音楽と詩を並走させた「ANTHEMS」。
僕は主にバンドスタイルで詩と音楽を並走させようと実験を試みている。
魚武さんはソロ。
スタンスは異なれど、歌ではないコトバをどう表現するかを
互いにパフォーマンス含めて実験し続けている。
「ミュージシャンとどんなセッションを試みていました?」
「波形プレイとか(笑)」
スタジオで映し出される声の波形が立たない所に音を差してもらうという。
分りやすく言えば声とぶつからない音の隙間で楽器を鳴らすということ。
非常に納得の出来るお話。
しゃべりながら、時間を気にしながら、
同じスタンスでものづくりをしている氏に共感。
気持ちを交歓。
「ビートルズやストーンズは歌ってるからなぁ。俺歌ってないもん(笑)」
勇気の出る発言。
彼ほどパブリックに自己愛(俺)を恥ずかしげも無く主張しているアーティストを知らない。
形態の差こそあれ、何事かの表現者は自己愛の塊である。
「俺、俺」としつこいくらい主張するが、聞く側に投げた瞬間受け手のものになり得る。
歌と同じ。
魚武さんの詩は「俺詩」に留まらず、子供の視点というか、非常に分りやすい
無垢な当たり前だけど大人になると言わなくなってしまうようなテーマの寓話的な詩も非常にいい。
ライブでの押せ押せの「俺大好き詩」のエネルギッシュさに加え、
個人的にはそこが好きな部分でもある。
スタジオでは「ほんとの一」という詩をリーディングしてもらう。
「子供には負けたくないんですよ!」
よく絵や詩など
「子供の無垢さにはかなわない」と言われるが、
「子供になぞ負けてたまるか!」と冗談交じりに本気に語れることは素敵だ。
子供の日らしいトークだったんではと思う。
パブリックイメージで好き嫌いが別れる人ではあるが、
実際会った人は誰でも好きになる人なのではないだろうか。
それくらい丁寧で腰が低い。見習わなくてはね。
そしてもっとギラギラしないとな。
「エブリバディノウズ」は引き出した話をリスナーに届けるのと同時に、
僕も学ぶ場所「SCHOOL OF RADIO」なのだ。
「今度一緒にライブやりましょう」と挨拶しながら再会しましょうと期した。
●EPISODE
①前回魚武さんに来てもらった時は「俺の好きなマンガ」という単行本の出版で来てもらった。
番組内で「実は僕子供の頃マンガ家になりたかったんですよ」と告白したことがある。
その頃、Flight Of Ideaを始めたばかりで2002年春にレコーディングをして、
出すアテのないまま時間が過ぎ、その冬2002年12月。
僕はちょっとロクでもない目的でなぜか秩父方面へと短い旅をしていた。
その時に前回の同録を聞きながらいた。その時ヒントをもらった。
「ひとつひとつの詩に絵を付けた作品にしたらどうかな」というアイデアが、
寒空の乗り換えのホームで思いついた。
翌年の春。どうにかリリースのメドが立って、そのプランを具体的アクションへと移した。
10才の時に稚拙なマンガを見てもらった「森田拳次」先生に20数年ぶりに連絡を取り、
魚武さんとの会話から1stアルバム「a Day」のジャケットは生まれたのだと言ってもいいだろう。
そのくせまだそのことは伝えていなかったので、CDを渡しつつ「ありがとうございました」と伝えた。
ブックレットを開きつつ魚武さんは僕の詩を収録外で面白そうに読む。
少々説明過多な部分もある僕の詩を詠まれ恥ずかしくも新鮮に聞こえた。
あと、思い出した。
②96年くらい、歌舞伎町のキャバクラ嬢でN美ちゃんという子とデートしたことがあった。
ウチまで来たその子と音楽や詩の話をしたことがある。
「私、魚武さんっていう詩人の人と友達なんだ」
「へぇ。そうなんだ」
「家にも遊びに行ったことがあるよ」
「へえ。そうなんだ」
その時はなぜか少し嫉妬した。
魚武さんにそのことを聞いたことがある。
「憶えてないなぁ(笑)」
僕もその子の顔は忘れてしまった。
どうしてるのかなとは思うけど。
つながりのはじまりTHE POLICE
SHIBUYA-FMで番組を始めて11年目。
ようやく番組のサブテキスト的なブログをスタートすることとなりました。番組をどこかで耳にしたことのあるリスナーも
新しくこのページを開いて気になった人もはじめまして。
写真は
3/末にドキュメンタリー・フィルムPOLICE INSIDE OUT の公開に合わせ来日したスチュワート・コープランド氏との一コマ。
これ見よがしなツーショットのように思われるかもしれませんが、
僕にとって深い意味があります。
彼がポリスを活動休止した後に何をしていたのか明確に答えられる人は多くはないでしょう。主に映画のサウンドトラックを制作していたのです。
スチュワートが手掛けた作品の中に
オリバー・ストーン監督のトーク・レディオ
という社会派の視点で描かれた優秀な映画があります。
この作品は決してハッピーエンドにはならない、バグルスが歌った
「ラジオスターの悲劇」とは異なるより残酷な悲喜劇を描いた
アメリカのラジオDJのお話です。
悲劇を迎えたくはないけれど、映画に出てくる主人公のように
「より奔放にラジオで生きたい」と願う僕のある意味ヒーロー的DJが
この映画の主人公です。
最初にDJを始めた頃にふと観た映画。思い出したようにおととし再会し、
改めて感銘を受けた一本なのです。
ストーリーはここでは書きませんが僕の番組に興味を持ったり、
既に聴いたことのある人にはオススメします。
その映画音楽を手掛けたスチュワートに会えたことが個人的に何やら
「はじまりのつながり」を感じてしまうのです。
「エブリバディノウズ」はSHIBUYA-FMのスタンス同様、
気持ちや繋がりで続けてきたプログラムです。
このブログを使って、膨大な10年の歴史を紐解いたり、
番組では伝え切れなかったことなどをサブテキスト的に
残していこうと考えています。
「トーク・レディオ」に感銘を受けた僕の番組は
支持50%、非難50%で受け入れられれば
最高
だと考えています。
ですので、真摯に何事も受け入れ、
好意的な意見には感謝を伝えたい。
何卒よろしくお願い致します。
東 雄一朗




