大昔の話しで恐縮ですが、
50年ほど昔、学生だった頃にトライアックを使ったハンダゴテの
温度調整器を作りました。
(以前にも紹介)
外側のケースは、石鹸箱でした。(笑い・・・)
その当時は、トランジスターももちろん出来ていて2SA,B(PNP)),2SC,D(NPN)などのトランジスタもたくさん製造されていました。
その当時のトランジスターは、熱に弱く特にハンダ付けの時に熱で壊れるて事がありました。
(無理やり押し込んだ配線なのでお見せするようなものではないのですが
中は、こんな具合です。 アルミを適当に曲げた放熱板・・・
何せ当時使っていたのは、真空管用のハンダゴテで100Wとか、60Wとかのモノが多かったと思います。
その為に作ったのが、ハンダゴテの温度を調整するトライアック電力コントローラでした。
と言うのもトライアック1個で部品点数も少なくてコンパクトに簡単に作れるのが魅力でした。 (一般的な回路ですが自作工房さんからお借りしました)
50年経っても今でも使えて更に、今では木工用のドリルなどの回転数のコントロールに使っていて 今だに現役です。
当時の素子の能力として500W程度だったと思いますが、パーツ代だけでも当時1,000円位はしたと思います。
実験的にどの様な働きで電力がコントロール出来るかを確認しました。
トライアックのコントローラーにハンダコテを繋いだものです。
ハンダコテを繋いだコンセント部分に簡易型の押しロスコオーブを
接続し波形を確認しています。
プローブを簡易型のオシロに繋いでいますが、
このオシロは1:1プローブの場合最大測定電圧80V(±40V)なのでプローブを10:1に設定して測定していますので測定の電圧は10倍する必要があります。
下は、コントローラのボリュームをMAXの時で、この時は100%の電力が出ています。
次に、ボリュームを半分程度回すと
のこぎりの刃の形に波形が変化しています。
この刃の部分が使える電力ですので随分と減っています。
(Vrmsを比較するとその値が1/4になっています)
その分電力が少いので負荷のハンダコテの電力(温度)を下げることが出来ます。
更にボリュームを回すと ほんの僅かの波形になりました。
これが、50年前に製作したトライアックを使った電力コントローラでした。
それが、今同じ様な電力コントローラーを作るとすれば、
ほぼ完成品で2,000Wもの制御能力があり
AC100VコードとACソケットがあれば直ぐ使える基盤の完成品が格安であります。
いつものAmazonですが
こんなコンパクトに組み上がっています。
価格は、350円/1個と格安!!
電源コードと負荷側のACソケットを繋げば直ぐに使えます。
試しに、50年前の製作品を同じ様にオシロで波形を見てみます。
負荷は同じハンダコテです。
すると50年前に製作した、トライアックのコントローラと同じ動作でした。
ボリューム最大(電力最大)時の波形 ほぼ同じ波形ですね。
ボリュームを回して電力をコントロール出来る様子を動画で撮ってみました。
この、格安電力コントローラは、
ハンダゴテの温度調整、白熱球の明るさ調整、ドリルなどの回転数の調整
など、幅広く使う事が出来ます。
製作時は、AC側に適切な(5A~10A程度)のヒューズを入れ、
ケースは、石鹸箱ではなく(笑い) アルミケースに入れた方がノイズ
対策の面から良いと思います。
この回路は、ものすごいノイズが出てAMラジオはノイズだらけになります。
(2000Wまでコントロール出来るとなっていますが
ヒートシンクの大きさからも半分位がMAXとみたほうが良さとそうです。)
ついでに
今回使用したオシロですが、これも既にブロクで紹介していますが、
便利なので、もう一度ご紹介。
(今は、次期商品に変わりこのDSO-TC2からTC3に変わっています)
帯域が200MHzから500MzへUPし更に波形出力(PWM)も方形波でけでなく
サイン波と三角波も出せるようにバージョンアップしています。)
オシロだけでなく、トランジスターテスター機能もあり(こっちがメインか)
トランジスタや、ダイオードの簡易測定や、抵抗、コイル、コンデンサーの
リアクタンス測定も出来るのが非常に役に立ちます。
USB-Cの充電端子で内蔵バッテリーに充電して使用出来るのも便利ですね。
プローブなしとプローブ付きの商品がありますが、プローブでけ後で購入
することも出来ます。(その時は、MCX-p/BNC-J変換アダプターも必要です)
今は、プローブ付きが安くなっているようです。
今回は、商品紹介の様になってしまいましが
格安で電力コントローグが出来るので興味のある方は、是非製作して
みて下さい。
本日もご覧頂きありがとうございました。