オンキョー A-905Aアンプの修理をしています。

 

 

このアンプの故障症状は

          「電源スイッチをいれると

スタンバイランプが点灯して音がでない」というものです。

 

 

参考になったのは、amblog-minorsさんのブログでした。

 

 

 

 

修理のポイントは、

 1)プロテクション回路の動作

 2)システムコントロールCPUのリセットとAC電圧検出

 

を疑えと言うことでした。

 

 

詳しい回路図は無いかと探しているとこんなページが有りました。

サービスマニュアルだダウンロード出来、この中に回路図がありました。

 

 

 

さて、問題の点ですが、ヒントで頂いた内容を検討します。

 

 

 

1)の場合は、スタンバイランプが点滅するようになっているらしく

 今回の動作では、点灯しっぱなしですので問題はさそうです。

 

 

2)の場合システムコントールCPUのリセット回路動作不良と

  AC電圧検知の動作不良が考えられるようです。

 

 

 

 

サービスマニュアルから回路図を見ると

 

CPUのリセット回路は、それぞれ

 

 a) システムリセットQ703の回路

 b)電源失敗(Pailure)検出Q713の回路(ブログの説明ではAC電圧検知)

   があります。

 

 

 

a)の場合  Q703は、電源の電圧からCPUをリセットする為のTrで

      電源失敗Q713の回路出力から信号を貰って動作しています。

      今回は、Q703の動作は正常でCPUのリセットも正常でした。

 

b)の場合 Q713(M51943B)・・・参考ブログではM5143Bとなって

                  ましたがこのICは、電源の電圧を検出するICで電源電圧が

                 4.25V以下になるとLレベル信号をCPU17番ピンに送ります。

 

 

 

参考にしたamblog-minorsさんの記事では、このQ713の回路の電源を

確認する必要があると言われていましたので、ここら辺を重点的に

調べてみます。

 

 

 

 

Q713(M51943B)近くの電源回路周り

赤で囲んだ部分が確認する部分です。

 

 

電源トランスからのAC12Vをブリッジ整流しC919(47μ16V)で平滑した

電圧をAC電源検知用Q713に入力として入れています。

この整流回路は、CPUの+5Vラインも作っています。

 

 

取り敢えずC919,C920辺りのコンデンサーを外して確認します。

 

それぞれを外し、LCRテスターで測定してみると

      C919 47μ → 42μ (at100Hz)       C920 2200μ → 2040μ

    

 

   C916,917 330μ → 323μ

    

 

 

となりそれほど大きく容量が下がっているモノはありませんでした。

これが、原因とは考えにくいですね。

 

 

しかし、一度外したので別のコンデンサーを付ける事にしました。

 

 

470μ16V → 470μ50V 330μ16V → 470μ25V   2200μ16V → 3300μ35V 

小電流整流回路なので多少容量の値が多くなっても

問題無いと判断。 電圧は大きくなっても問題はありません。

 

 

 

それと、天板を外し動作確認した時のコネクターを触ると出た

爆音ノイズの為の、ソケットの部分のハンダ付け手直しと

CPU(HD404316B04H) の足部部の清掃

 

これは、腐食かハンダのヤニが付いているのだと思わますが、

チョッと汚れが気になるのでシンナーで拭き取りました。

 

清掃前 4面ある足のこの部分だけが汚い。

  

 

シンナーで汚れを落としました。

 

清掃後

 

この後再度組み立てて、動作試験をします。

 

 

再組み立てして

上のコードを触っても全くノイズ出ず 問題なし

 

他の動作も正常で音もまともに出ます。

 

 

取り敢えず、症状的には収まっているので

しばらく入力とスピーカーを接続して音を出しながらエージングしてみます。

 

 

 

 

 

今日も、ご覧頂きありがとうございました。