先回に続き、真空管オーディオで使用するコンデンサーについてのお話しです。

 

 今、リペアしているラックスキット”KMQ-60”には、こんなコンデンサーが使用されていまし

た。     

                     MPコンデンサー          オイルコンデンサー

 

MP(メタルペーパー)は紙に直接金属を蒸着させて巻いたコンデンサーで、オイルは紙にオイルを充填させて巻いたコンデンサーです。

 

 

さて、次のコンデンサーの測定にはいります。

今では、めったにお目にかからないタイプ。 同じ名称の物はありますが・・・

 

 SOSHIN(双信電機)製 シルバードマイカコンデンサーです。

上の写真のタイプは、スタック型のモールドシルバードマイカ

 酸化銀と硼酸鉛(ほうさんえん)をマイカ(雲母)に塗布して高温で焼成し銀電極を形成。マイカ板を積み重ね重なり合った銀電極を互いに加熱圧着、接着した構造です。

 結構、歴史を感じますね。  S29~30年頃のものではないでしょうか。

 

測定は、 穴の開いた部分が電極で ここに測定用クリップをあて測定します。

 

測定値は、容量が23.53nF≒0.024μF  誘電正接tanδ=0.0000

tanδが0の値。マイカを使うのと製造方法の違いでしょうか。 素晴らしい値です。

 

もちろんtanδは、周波数が大きくなると増加しますし、材質によっては温度上昇で増加しますが・・・

 

 

続いては、

 メーカー不明ですが、メタライズド・ポリプロピレンフィルムコンデンサーです。

 

こちらは、どんな性能でしょうか。

表示の容量は、154 =15×10000pF=15×10nF=150nF=0.15μF

誤差 J=5%   K=10%   M=20%  ですから

誤差は10%で値は0.148~0.165の範囲でしょうか。

測定値では、0.1502ですから、ほぼ誤差0になりますね。

そして、tanδも0.000の値ですのですばらしいですね。

 

そして、最後はこちら

1650VACの高圧用のSH(セルフヒーリング)仕様コンデンサーです。

先回ブログにアップしました、Sizuki のメタライズドフィルムコンデンサーの時に

書きましたがこのコンデンサーもself sealing(自己修復)、があります。

しかも、高圧の交流用です。 材質はフィルムコンデンサーのようですが。

 

測定してみますと

 容量は、定格0.015μFが測定値0.01516μF と 1%の誤差です。

 また、tanδも0.000と素晴らしい値です。

 

 

今回、何種類かのコンデンサーの測定結果をお伝えしましたが、コンデンサーの種類は多くどれを使って真空管オーデイオアンプを製作すればよいのかちょっと悩むところです。

 新しい技術を使って製造されたコンデンサーは、誤差も又tanδも少なくきちっとした

データーを求められる計測器関連や、IT関連機器には絶対に必要な部品です。

 

 しかし、昔のオイルコンデンサ―の方が音が良いという方もあり、やはりこれは作りながら

自分の耳で聞きながら選択していくしかないのかなと思います。

 

今回この測定を通し、全く知らなかったコンデンサーの世界を教えて下さったH氏に感謝いたします。