昨日に続き、密閉型の箱の設計です。

  計算式がしばらく続きます。  ご勘弁を・・・・・・




 T/Sパラメーターにはうまい数値があります。 すなわち Vas です。

 


  昨日密閉型の箱の体積 Vc とスピーカーユニットに記載させている

  T/Sパラメーターの Vas (等価空気体積)の関係について書きました。


    Vc =  Vas /α     (L)


     ここで  α = (Qtc/Qts)~2 - 1 = (fc/fs)~2 - 1   ですから




 ここで具体的な数値を入れて検討してみます。


[ 計算例 ]

  1) 製作する箱の最低共振周波数 fc を70Hzとすると、この箱の体積はいくらになるか。


     上記のVcの式をそのまま使用します。

     すると

         Vc = Vas / α  より          Vasは、ユニットデータより  1.81


         又、α= (fc / fs)^2 - 1   

     

         この式に fc=70Hz  fs=110Hzを代入すると


         α =  (70 / 110)~2  - 1 = 0.636~ 2 - 1 =0.404 - 1 = -0.595


         このαの値をVc の式に代入すると


         Vc = Vas / α = 1.81 /(-0.595) = 3.04 (L)



        「ほう。 70Hzの最低共振周波数をえようとすると、3.04(L)の箱でいいのか。

         結構、小さい箱でいいな。」


     それでは、あんまり欲張らないで 90Hzくらいにしたらもっと小さくて良いのかも?

    

     ということで次は、



  2) 最低共振周波数 fc が90Hzの箱の体積はいくらになるか。


         同様にして

         α =  (90 / 110)~2  - 1 = 0.818~ 2 - 1 =0.669 - 1 = -0.33


         Vc = Vas / α = 1.81 /(-0.33) = 5.48 (L)



        「ええ??  90Hzに最低共振周波数を上げたのに逆に箱の体積は増えている??

         これってどうゆうこと?」



        どこか、計算が間違っているかな。   検算してみる。  が間違っていない。

       

        よし、それでは、最低共振周波数がfsと同じだったらも問題ないかも。


        ということで次は




  3) 最低共振周波数 fc が110Hzならどうだ! その時の体積は?


        α =  (110 / 110)~2  - 1 = 1~ 2 - 1 =1 - 1 = 0


       「あれ?  これって変。 αが0なら、Vcは無限大になる・・・・・・・・?????」



  ここまでやって、この式は、何か問題がありそうと考え再度、掲載された文面をよく読んでみると

  

  箱の容積を決めるのに Qtc か fc を自分で決めて求めるとありその後に、Qtcは0.7~1

  するのが一般的と記述されています。


  「それじゃあ ためしに Qtc 0.7でやってみよう。」




 4) 総合共振鋭度 Qtc を0.7 とした時にの箱の体積は?


       α= (Qtc / Qts)^2 - 1         スピーカーのデーターよりQts=0.63


       α= (0.7 / 0.63)^2 - 1  = 1.11^2 - 1 = 1.234 - 1 = 0.234


       Vc = Vas / α = 1.81 / 0.234 = 7.73 (L)


     「中々、良さそうじゃない。そしたら、この時の最低共振周波数はいくらなの?」

     ということで、最低共振周波数 fc を求めてみる。


       α = (Qtc/Qts)~2 - 1 = (fc/fs)~2 - 1  だから

       0.234 = (fc/fs)~2 - 1 となり

       (fc/fs)~2 =0.234 + 1

       (fc/fs)  =√1.234      fc = √1.234 × fs      fs=110Hzだから


             fc = √1.234 × 110  = 112 (Hz)

  

     「こんなもんか。 でも結構高いよな~ じゃあ、もう一つ計算してみよう。」



 5) 総合共振鋭度 Qtc を1 とした時にの箱の体積は?  


       α= (1 / 0.63)~2 - 1  = 1.587^2 - 1 = 2.52 - 1 = 1.52


       Vc = Vas / α = 1.81 / 1.52 = 1.19 (L)


      その時に fc は?

      

       1.52 = (fc/fs)~2 - 1 

       (fc/fs)~2 =1.52 + 1

       (fc/fs)  =√2.52     fc = √2.52 × 110 = 174.6 (Hz)

        


  「なんか、何をやってるのかわからなくなってきた。

  それじゃ いっそのこと 10(L)の箱に入れたらその時は最低共振周波数はいくらなの?」



 6) 10Lの密閉箱に入れた時の最低共振周波数はいくらか。


          Vc = Vas / α から 逆に α を求める。

         

          α =  Vas / Vc =1.81 / 10 =0.181

          α = (fc/fs)~2 - 1 より

           fc = √1.181×110 =119  (Hz)



 7) 20Lの密閉箱に入れた時の最低共振周波数はいくらか


          α =  Vas / Vc =1.81 / 20 =0.0905

          α = (fc/fs)~2 - 1 より

           fc = √1.0905×110 =114  (Hz)





すみません。 長々とお付き合いいただいて。

 ここまでやって、なんとなくこれでいいの?て思いました。



 密閉型の計算式は


        Vc = 355×a~4 /( fs~2×Mms×α)  (L)   

                                             ※a::実効振動板半径

                                              Mms:等価質量

                                              α: 係数


     又、コンプライアンスの等価空気体積 Vas は


       Vas = 355×a~4 / fs~2 ×Mms  

  

    で表されるので 

       Vc =  Vas /α     (L)


    

       ここで  α = (Qtc/Qts)~2 - 1 = (fc/fs)~2 - 1  です。



最初に戻って、考えます。



  例題1) で fc = 70Hz の時 Vc =3.74 (L)となりました。

  それでは、Vc =3.74 (L)の時、fc =70 (Hz)と逆になるかを計算してみます。


         α =  Vas / Vc  =1.81 / 3.74  = 0.484


         α =  (fc / fs)~2 - 1  =0.484 

          (fc / fs) = √1.484 

         fc = √1.484 × fs = 1.22 ×110 =134 (Hz)


 

  となり、逆算した結果では、fcの値が一致せず大きく食い違いました。





 この結果を今、考えています。  これから、どうしたらいいんだろう。

 そもそも、αの式はどうしてできたか。 途中までは、わかるとしても・・・・・


  (;´Д`)ノ   (;^_^A    (ノ_-。)    (>_<)  


 最初の密閉型からこんなにつまずくなんて・・・・・・  又あしたがんばろう。