前回は、レコード再生用カートリッジの名器 Ortofon について書きました。
今日は、もう一つの名器 SHUREのV-15 TYPEⅢを取り上げたいと思います。
このタイプは、Ortofonと違ってMM型になります。
MM型といのは、moving magnet (ムービングマグネット)の略です。
ティー(レコードの溝に対する追従性)と原音の追及を目
指したレンジ内フラットな特性が特徴でした。
写真 左 カートリッジ V-15 TYPE Ⅲ
右 交換針 VN35E
に収納されています。
写真では、ヘッドセェルに取付しています。
購入時は、カートリッジのみで、セェルに取り付ける為の
ビスとナットが付属していました。
この状態では、針は取付けていません。
カートリッジ部分を拡大します。
SHUREの黄色い文字が本体に見えます。 反対側はV-15TYPEⅢと書かれています。
この文字の色も初期の型は白文字だったようです。
V-15TYPEⅢ 特性
・発電形式 MM型
・周波数特性 10~25,000Hz
・チャンネルセパレーション 28dB/1KHz
・出力電圧 3.5mV
・針圧 0.75g~1.25g
・負荷抵抗 47KΩ
・自重 6g
ヘッドセェルは、トリオ製です。
交換針 VE35E です。
・VN35E 楕円針
・VN3G 円錐針
・VN78E 78回転用楕円針
の種類があります。
現在でも、交換針は代替品が販売されております。
ちょっとフォーカスがあっていませんが (^_^;)
このカートリッジの特徴は、文頭にも触れましたが、なんといっても針圧が軽いことです。
メーカー推奨値0.75g~1.25gですから、Ortofon SPU/GT の半分~1/3です。
この針圧の軽さと楕円針で最高に素晴らしいトラッカビリティーを示します。
レコードに刻まれた溝(音道)を正しく追従する。
これが、メーカーが求めた原音再生にいたる道でした。
また、MM型ですから、針の交換も針先だけで済み経済的。
出力電圧は3.5mVありますから、MC型と違いヘッドアンプは不要となります。
通常のイコライザーアンプだけでOKです。
1970年~80年代においてMMカートリッジを語る時、この V-15 TYPEⅢを抜きには語れないでしょ
う。
この二つの往年の名器を見ると、共通点が見えてきます。
二つとも、開発に時間がかかっていますが、商品化されてから今に至るまで30年~40年も
息の長い商品作りをしています。
OrtfonhのSPU/GTは、LPレコードのフォーマットが出来た1958年の翌年に開発を始め1962年に
商品化されています。 そして1987年まで販売。
現在でもこのシリーズの改良型を販売していますし、このシリーズの針は
(といっても本体交換ですが・・)今でも購入できます。
また、SHUREのV-15TYPEⅢは、基本となるV-15が1964年に完成。
V-15は当時とした画期的な垂直(Vertical)トラッキング角15°左右対称のハツウジアル楕円針
を採用していたことからの命名のようです。
このシリーズとしてTYPEⅢは、1975年に発売されています。
このカートリッジはジャズファンに圧倒的に支持され、現在でも交換針は日本精機宝石工業
(JICO)が販売しております。
この様に、当時は、結構な価格にもかかわらず、現代にいたるまで、そのコンセプトの商品が生きているということは、この二つの商品がいかにオーディオファンの間で熱狂的に支持されていたか。
並みの、支持ではないということがわかります。
肝心の音については、プレヤーの対応が(SPU/GTに)出来ない為次回・・・・・といたします。




