さて、インピーダンスの続きです。
スピーカーに、「IMP 8Ω」という標記がありました。
試しに、このスピーカーの8Ωは、単位がオームですからテスターで測ってみましょう。
このデジタルテスターは”SANWA PC20” です。
テスターの抵抗レンジで測定すると、6.9Ω と表示されました。
しかし、この測定は、テスター(直流=電池)ですから、スピーカーの構造からすると正確な値では
ありません。
以前、このブログでスピーカーを作りました。
その折、”ボイススコイル”をとりつけました。 (写真の左下の部分)
このボイスコイルは
拡大すると、細い銅線が何回も巻いてある構造がわかります。
このように、銅線を巻き(=コイル)、これに電流が流れると磁界が発生することをスピーカー製作の初めに実験しました。
銅線が真っ直ぐな状態であると磁界は起こりません。(※正確には、磁界は右ネジの方向に発生)
この時の抵抗値(インピーダンス)はテスターで測った直流の抵抗値そのものです。
しかし、
コイル状にして、永久磁石の中に置き、電流を流すと周りの永久磁石の作る磁界とコイルの作る磁界で
反発したり、引きあったりします。
この時には、銅線の直流抵抗値だけでなく、
コイルとしての働きによる抵抗(誘導リアクタンス=XL)が加わります。
参考写真 →
セメント抵抗です。 5Ω 10Wという定格です。
一応、直流でも可聴周波数(20Hz~20KHz)でも
ほぼ同じ抵抗値です。
ここで、いきなり回路記号とベクトル図が出てくると面倒だなとおもわれるかもしれませんが
スピーカーのインピーダンスの基本を考える上で必要ですので、簡単に説明します。
→の図は抵抗RとコイルXLからなるスピーカーです。
又右のベクトル図は
抵抗RとコイルXLによる
インピーダンスの出来方
を示しています。
※図はこちらのページ を参照
この時のインピーダンスをZとすると
Z=R + jXL
ここで、オーディオの周波数との関係ですが、コイルのリアクタンスXL部はjという虚数部になっており
大きさついては、X=2πf (ここで、π=3.1415・・ f=周波数)となります。
また、Lはコイルのインダクタンスで(単位 H:ヘンリー)です。
例) 先ほど測定したFF105WKの仕様書からコイルのインダクタンスを0.041mHとし
100Hzの時のインピーダンスは
Z=6.9 + j2π×100×0.041×0.001 となります。
Zの大きさは、 √(6.9)2 + (2×3.1415×100×0.041×0.001)2
(うまく数式を掛けませんのでわかりにくいですが・・・・・ (^_^;)ルートは全体にかかります。
Z= √47.61 + 6.63×10-4 ≒ 6.9
となりますが、実際には、マグネットを背負い磁界の中に有りますのでもっと大きな逆起電力が発生
しZはもっと大きな値になります。
実際のスピーカーでは、コイルだけでなく容量Cも高域では関係してきますのでXCも考慮する必要が出てきます。




