先週の金曜日が、私の島での最後の出勤日でした。
オーナー宅での最後のランチ作りは、
White bait Fritterにしようとオーナーが言うので
これまで数え切れないほど作ったこのメニューを最後にもう一度作りました。
White bait はニュージーランドのしらす？白魚？のような小魚で、
特定の地域の河口で、特定の時期にしか採ることのできないとっても貴重なお魚です。
買うとすごく高いので
普通に暮らしていたら私なんかは食べることはほとんどなかったでしょう。
ここでは、南島ウェストコーストで採れたものを
たくさん取り寄せて、1年通していつでも食べられるように冷凍しており、
お客様が来ると必ずフリッターにして出します。
優しいオーナーの気遣いで
最後に一緒に食べるランチはこれにしようと言ってくれたのです。
ホワイトベイト、食べ収め。
自分で作ったけど、やっぱり美味しかった。
今後どこかで食べる機会はあるかもしれないけど
こんなにたくさんホワイトベイト入ってる贅沢なフリッターは
他ではないだろうな。
この島に来て、オーナーの食事作りや
身の回りのお世話をする仕事をさせていただいて
2年と2ヶ月が経ちました。
過ぎてしまえばあっという間でした。
キャプテン（夫）の意向でこのタイミングで島を出ることになりましたが、
私はもう少しいてもいいかなと思っていたので、
ちょっと寂しいです。
最初は、
大富豪のために私が食事を作り
お給料をいただくなんて、
無理無理無理無理！
て思いましたが、
作るもの何でも
本当に喜んで、美味しい美味しいと食べてくれるので、
いつのまにかプレッシャーよりも
楽しさが増して、
ゲストが来た時に料理するのも
気楽に、楽しめるようになったのは
自分でも驚きでした。
普段とっても大雑把な私ですが、
仕事で料理をすることで、
家でやるよりもずっと丁寧に作るようになり、
またレシピも見てきちんと真似をしたりすることで、
とてもいい勉強と経験になりました。
いまだに素人の家庭料理に過ぎませんが、
オーナーがたくさん褒めてくれたので、
少し自信がつきました。
本当に素敵な邸宅で、
キッチンも大きくて使いやすく
何より大きな窓が何面もあって
外の景色をパノラマに見ながら
贅沢な材料を使って
好き勝手にお料理させてもらえたなんて、
こんな経験ができたこと、本当に幸運だと思います。
（↑↓写真はウェブサイトより拝借）
あらためて、なんという職場だ
ジェシーもしょっちゅう仕事場に連れてきて
他の犬たちとハングアウトさせてもらえたので、
子犬の頃からきちんと他の犬たちとも触れ合うことができて、
本当にありがたかったです。
同僚の黒ラブとは大の仲良しになった。
オーナーのラブ2匹（10歳）も
ジェシーには良くしてくれた（と思う。ちょっと面倒くさそうだったけど）。
この2匹は食べ物への執着がすごくて
私が居る間、ずっとキッチンに張り付いていました（笑）
私が料理しているところにやってきて
キッチンの床に
ドテーっと寝そべるのです。
やめて
邪魔すぎる
かわいいけど
重くて動かせないし
床のタイルが黒いから
黒ラブの方は見えなくて
何度つまづいたり
踏んづけそうになったことか
先月、白ラブの方が亡くなりました。
2度の癌で、手術や抗がん剤治療を頑張った子でした。
治療が終わって元気になって、
2度目の癌は良くならなかったけど、
最後まで島で他の犬たちと楽しくかけまわっていて、
最後の2日ぐらいで急に寝たきりになり、
亡くなったので、長く苦しまずによかったです。
かわいがっていた子がなくなって
寂しいけれど
長く苦しまずに済んだこと、
安楽死させずに済んだこと、
ほっとしました。
たった2年でしたけど
いろいろと思い出ができました。
ここを去って少し時間がたったら、
これがきっと夢だったみたいに
感じるんじゃないかな。
私は水曜日にこの島を出ます。
キャプテン（夫）はあと1週間。
最後の数日は、
ジェシーと島のあちこちを歩き回っています。
名残惜しい。
これまで私が撮った
Great Mercury Island の景色です。
よかったら見てください。
