病棟から見つめる窓の外では、
強い雨と風がうねっています。
大型の台風19号の被害が無難に過ぎ去ってくれることを祈ります。
それでは今日も学んだことをシェアさせていただきます!
アルコール依存症は慢性の病気であります。
慢性の病気は完全に治ることはないので、病気と上手く付き合っていくことが大切であり、生活レベルの向上を目指して行くことが重要です。
断酒を継続させていく為には日々の生活に工夫をしていくことも必要であります。
①「なぜ、断酒をしなくてはいけないのか」と言うことを自分自身に問いかける。
まずは、「なぜ、断酒をしなくてはいけないのか」を自分自身に問い直してみることは大切であります。
断酒を決断した前後2、3ヶ月の生活を思い出しますと、そこには断酒するに至った必要性を見つけ出すことができるのです。
そして、その必要性を常に自覚していることが大切なのであります。
②1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月など、実現可能な断酒期間の目標を設定する。
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月という、まずは達成が可能だと思える断酒期間を目標に設定することが大切であります。
生涯断酒や一生断酒という言葉は聞こえが良い言葉でありますが、始めから大きな目標を設定し意識してしまうと、それが重くのし掛かり過度のストレスを感じてしまいます。
まずは、誕生日まで、年内一杯など、達成が可能な手が届きイメージが出来る目標を設定して、その達成に取り組んでいくことが大切であります。
③はじめの1杯に手を出さない。
断酒を継続させる為には、はじめの1杯を飲まずに日々生活することから始まり、それに尽きます。
はじめの1杯がなければ、2杯目、3杯目はないのであります。
はじめの1杯に手を出さないで飲酒欲求に蓋をすることがスタートなのです。
④1日断酒、24時間断酒の実践。
断酒は一日単位で考えていくことがポイントであります。
明日はもしかしたら飲んでしまうことがあるかもしれないが、せめても今日一日だけは断酒するのです。
その「一日断酒」の積み重ねが3日断酒、1ヶ月断酒なのであります。
⑤通院により定期的に治療を受ける。
アルコール依存症と診断された場合は、断酒を始めて最初の1年間は通院し続けることが大切であります。
断酒を継続していると、心身に様々な変化が現れてきます。
その変化に対して医学的な治療や心理社会的な支援を受けることは大切であります。
⑥定期的に自助グループ(断酒会やAA)に参加する。
定期的に自助グループに参加することは断酒を継続させていく上で重要であります。
断酒を始めて、はじめの1年間は最低でも月1回は自助グループに参加するのが断酒の継続に繋がります。
断酒会やAAは、決して遊びや趣味の集まりではなく、極端な話では無しに自分の命と人生がかかっている会なのであります。
面白味や、楽しみの為に通う会ではありませんが、通い続けることによってどんな場所よりも楽しい会になるようであります。
⑦通常の毎日の生活を規則正しい生活にする(起床、就寝、入浴、食事、運動など)
断酒には常識的な当たり前の生活が大切であります。
朝は6時、7時には起床し、夜は10時、11時には就寝して、3度の食事をしっかりと取り、適度な運動を欠かすことなく、毎日入浴するという規則正しい生活に、通院や自助グループへの出席など、断酒生活にメリハリをつけることが大切であります。
全てのアルコール依存症者が回復に向かえますように✨
今日も一日、断酒させていただきありがとうございます❗