「 EVの価値感向上、電源使用可」 東日本大震災から1年、国内の多くの企業や団体が太陽光発電・風力発電などの再生可能な自然エネルギーを高効率的に利用する「スマートグリッド」等の普及・推進に取り組んでいる。そしてエネルギーを一時保管する蓄電技術が大きな要因となり研究・開発の取組みは欠かせない分野となっている。
そんな蓄電の一躍を担う電気自動車(EV)が環境問題のほかにも様々なシーンでの用途が求められるようになり、いよいよEVの新しい使い方が本格始動してきた。
「複合利用も実用レベル」 今月9日、三菱自動車は、自社製造のEV「i-MiEV」と「MINICAB-MiEV」用のディーラーオプションとして、電力の出力が可能な「MiEV power BOX(ミーブ パワーボックス)」を新たに設定し、全国の系列販売会社から4月27日より発売すると発表した。
価格は税込み14万9千8百円で、最大出力は1500W。同製品は、急速充電用コネクターに接続して駆動用バッテリーに蓄えられた電力の一部を交流100Vで取り出すことができ、電気湯沸かし器や電子レンジなどの家電製品等へ電力供給ができる。
最大値で連続使用した場合、約5~6時間使用することが可能で、一般家庭の約1日分の電力消費量をまかなうことができるそうだ。
同製品の発売で外出先や大規模災害など、電力が供給がされていない場所での利用が可能となり、EVもいよいよ自家用車と非常用電源としての複合利用が可能になったと言える。さらには「MINICAB-MiEV」と合わせた商用利用の用途も更に広がりをみせるだろう。

「求人から見るEV業界」 今春に「デミオ」をベースとしたEVの発売を発表しているマツダ株式会社や、EV開発を始めているスズキ株式会社はEV開発の為の人材を募集している。
近年こうしたEV関連の求人が急増しているのだが、その理由は自動車メーカーだけではなく様々な業種でEVに関連した電気系の開発が行われていることが要因で、EVでは電気制御される部品が圧倒的に増えたため、電気・電子系の経験を持つエンジニアの需要が高まったと言える。さらにインフラ整備関連の業種でも、IT・ソフトウェアなどの制御系エンジニアの需要も高い。
その反面、EVでは不要となる部品も多いため、消失部品のメーカーは、EV関連技術の研究・開発が急務となっている。
また、地域で行うスマートコミュニティや、住宅メーカーが展開するスマートハウスなどのプロジェクトも同様の情報を求めている。
今後は非接触充電やマイクロEVなどを開発するベンチャー企業の参入も増加傾向にあり多様なビジネスマッチングが波及するだろう。