「便利で知的なEVへ進化!」昨年12月開催された東京モーターショーを振り返り、電気自動車(EV)の進化の方向性を見てみる。今号では、ダイムラーとドイツの大手科学メーカーBASFが共同開発した「smart forvision(スマートフォービジョン)」に注目し、EVの進化の形と、その他EVとスマートフォンが連携したシステムの開発が続々と進化を遂げている様子にスポットを当てた。
「有機太陽電池で補う」 ダイムラーのスマートフォービジョンは、利便性も兼ね備えたかわいらしいデザインのEVコンセプトカーとなっていた。注目すべきは内装の自立型プラスチック製のシートシェルと、世界初となる100%プラスチック製のホイールを採用し1個当り3キロの軽量化に成功している。
また、天井に配した透明有機発光ダイオード(OLED)が車内を好みの色で照らすことや、赤外線反射フィルムの採用、また断熱・断冷用に優れた高機能発泡体など今までの自動車にない素材を多く使用し、両社の得意分野を活かした素材によるモビリティの未来像を提案していた。
中でも注目すべき点は、これも世界初となる「有機太陽電池」の採用だ。これは車体に塗って使用可能な透明有機化学染料で、エネルギーを発生し自己発電する電池だ。
この「有機太陽電池」でルーフ全体の表面を覆い、日のあたる場所では自動車の冷却状態を維持するための電力を供給する。
これらの技術が市販車に実用化されれば新たなEVの形として先駆者となるだろう。

「スマホでEVを操作」 一方トヨタ自動車のコンセプトカー「Fun-Vii」は、「スマートフォンにタイヤを4つ付けた様な車があれば面白いのではないか!」と豊田章男社長の発想から生まれた車だ。
車全体がディスプレイになっており、他車と視覚的に連絡を取り合うことや、好みのカラーと画像を変更できるほか自分でデザインもできる。
また日産「PIVO3」は、幅4メートルと狭い場所でのUターンを可能とした大舵角四輪インホイールモーターを採用し、スマートフォンによるリモート操作等で自動駐車を可能にしている。
これらの機能は近未来の話しだが、既にスマートフォンやカーナビがEVと連携する機能は多くある。例えば電池残量や走行可能距離の確認が出来るほか、充電施設情報の検索や電力消費の少ないルートを提案したりと、長距離走行時に安心な機能が続々と登場している。
「日産リーフ」ではスマートフォンから充電開始の指示や急速充電の終了後に完了メールを受信できる。間もなく充電器の予約や利用状態の確認もできるようになるだろう。
いよいよEVとスマートフォンとの関係性が重要な位置づけとなってきた。今後の開発に期待が膨らむ。