猛暑になると全国各地から発電停止のアラートが入ります。
発電停止と言ってもその状況は様々。
パワコンの基盤不具合やブレーカートリップもありますが、今回ご紹介するのは意外な原因です。
梅雨が明けた数日後のこと。
午前中にパワコン全数の発電停止を遠隔監視装置が知らせてきました。
日常監視をしている担当者からの連絡で、私は落雷とケーブル盗難を疑いました。
まず気象条件を発電所所在周辺の気象情報で確認すると、雷どころか雨雲さえない快晴のようです。
そうであればケーブル盗難か?
でも真昼間にケーブル盗難って、ずいぶん大胆な犯行だな、と半信半疑で駆けつけ確認を手配しました。
その結果は主幹ブレーカートリップによる発電停止で、特に設備での不具合は発見されず、ブレーカーを上げただけで発電は復旧しました。
しばらく様子を見ようとしていた矢先、二日後にまた発電停止を知らせるアラートが飛んできました。
それも停止した時間を見ると、午前9時過ぎです。
またしても天気は晴れ。
落雷の可能性はゼロです。
再度駆けつけの手配をしましたが、同じ轍は踏まないよう、今回は発電所の状況を細かく観察するようスタッフに指示をし、発電停止したのと近い時刻に現場へ到着するようにも配慮しました。
すると、面白いことが分かりました。
ブレーカーが収納されている集電箱に直射日光が当たっていて、ボックスを開けると中はかなり熱くなっていたのです。
メインのブレーカートリップが今回も起きていましたが、トリップの原因は、どうやら集電箱の温度上昇によってブレーカーの容量低下が起きたためと推測されました。
ブレーカーの温度特性は基準周囲温度が40度で設計されているため、ボックス内の温度が45度以上になっていたことで、容量不足によるトリップが発生した模様です。
では、なぜ昨年まではトリップが発生せず、今年は集電箱の温度がそこまで上がったのかという疑問が生まれました。
現地は朝8時頃から東側からの日射を真正面から受けるほど、アレイ全体が東南側に30度ほど方位が傾いている発電所です。
そのため、真南に向いている発電所とは異なり、東側からの日射がパネルによって遮られない角度ができてしまう、という特殊な条件が生まれていました。
おまけに、今年からそうなったのは、春先に行った大規模な除草と周囲の樹木の伐採により、パネルへの日影が解消し、早朝から日射をしっかり受けられる発電所になったためと分かりました。
つまり、しっかり除草したことで集電箱に日が当たるようになり、それが発電停止の原因になったというお話です。
もちろん、この後、日射による温度上昇を防ぐSPACECOOLの施工を提案しました。
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