今回は「穀物価格高騰だから自給率向上」が成り立つのかを検討してみます。
「食料自給率のなぜ 」では、「穀物価格の高騰が及ぼす日本への影響」という項を設けていますが、内容はレスターブラウンに賛同するということぐらいで、最後にちょこっと「一部の食品や畜産経営に大きな影響を与えているが、主食の米が自給されていて価格の変化があまりないこと、現在のところ、輸入自体は円滑に行われていることから食料不足が発生するような状況ではない」としており、明確に答えていません。
つまり、消費者は少し食べるものの値段が上がるくらい、供給者はコストが増えて利益率が減少することが影響の主なものです。
たしかに食品の値上げや容量減少などは話題になりましたが、逆に言えば「それだけしか影響がない」と言ってしまえるほどでした。
食品の値上げが話題になったのは、原材料である小麦が自給率14%であり、輸入小麦の値上がりがあったためです。
ただ、それほどの値上がりにならなかったのは、メーカーが値上がりをしないように随分コスト削減をした成果であったと言えるでしょう。
実際の影響としては石油のほうがよっぽど大きかったため、そちらのコストのほうが圧縮するのに苦労したであろうと思います。
このように日本では消費者への影響はあまりなく、不足が起こるようなことはなかったのですが、それによって輸出国では輸出規制をする可能性があるらしいです。
私としては「輸出規制→価格高騰」なんじゃないのかと思っていたんですが、価格高騰すると、経済規模の小さい輸出国では消費側の国民も価格高騰で不利益を受けるので、それをなくすために輸出規制をして、国内で価格を抑えるという政策がとられることがあるそうです。
また、それによって生産者は高値で作物が売れなくなり、収入アップの機会を逃すことになるため輸出国にとっては諸刃の剣だとも言えるでしょうね。
また、その情報が流れることによって投機筋が動き、結果的により高騰するという現象はあります。
話を戻すと、「価格高騰だから自給率」は「価格が高くなると日本は食料の6割を輸入に頼っているため、食料品に影響が出る」というものでした。
「食料自給率100%を目指さない国に未来はない 」では、このように書いています。
「このような事態が起きると、価格が高くなるだけでなく、店頭に並ぶ食料品の種類も減ってしまうわけで、販売店にとっては大変な問題です。~さらに、売場の棚から食料品が消えてしまったら、いくらお金を持っていても買うことすらできなくなってしまうのです。~食卓を直撃する食料品価格高騰への最大の対策は、わが国の食料自給率を向上させること以外にないのです」
価格について言及したとき 、私は需給と価格に関係がないとしたんですが、そのとき併記した本は皆「供給が少なくなるから価格高騰」としているんです。
なので参考にはできないなぁと思うんですが、まぁ本当に需給逼迫したら当然価格は高騰するのでそういうケースとして考えましょう。
この場合、価格の変動は国際価格でなるので、「自給がされていれば国内は価格が高騰しない」という論理になります。
そして、日本はコメの自給率が高かったからコメ価格が安定しており、それを「安心」としているわけですね。
ここで注意しなければならないのは、「自国で生産する時は、自国の供給量で値段が変化するようになる」ということが説明されていないことです。
あたりまえと言えばあたりまえなのですが、自給率が高いことによるリスクもあるということを認識すべきです。
そして、「安心」を手に入れるために自給率を上げることを求めるのに、小麦や大豆の自給率は上げる気がない(目標としていても、実現性とコメへの優先で単なる御題目となっている)ようです。
それと同時に、現在の自給率41%が45%に上がったところで、価格変動に強くなるという根拠は得られないと私は考えます。
価格変動に強くなるには、カロリーベース自給率ではなく、単品目の自給率で完全自給(根拠はないですが感覚的には少なくとも供給の70%程度以上?)していないと「統制」はできないのではないでしょうか。
詳しくは次のエントリで書きますが、それはかなり困難なことです。
小麦やトウモロコシ等は外国産より良い単収が期待できません。
それに加え、そういう「土地利用型農業」は大規模な農地がなければコストがかかりすぎ、やっていけません。
普段から作っているコメ以外は増産の見込みはないでしょう。
「食料自給率のなぜ 」では、「穀物価格の高騰が及ぼす日本への影響」という項を設けていますが、内容はレスターブラウンに賛同するということぐらいで、最後にちょこっと「一部の食品や畜産経営に大きな影響を与えているが、主食の米が自給されていて価格の変化があまりないこと、現在のところ、輸入自体は円滑に行われていることから食料不足が発生するような状況ではない」としており、明確に答えていません。
つまり、消費者は少し食べるものの値段が上がるくらい、供給者はコストが増えて利益率が減少することが影響の主なものです。
たしかに食品の値上げや容量減少などは話題になりましたが、逆に言えば「それだけしか影響がない」と言ってしまえるほどでした。
食品の値上げが話題になったのは、原材料である小麦が自給率14%であり、輸入小麦の値上がりがあったためです。
ただ、それほどの値上がりにならなかったのは、メーカーが値上がりをしないように随分コスト削減をした成果であったと言えるでしょう。
実際の影響としては石油のほうがよっぽど大きかったため、そちらのコストのほうが圧縮するのに苦労したであろうと思います。
このように日本では消費者への影響はあまりなく、不足が起こるようなことはなかったのですが、それによって輸出国では輸出規制をする可能性があるらしいです。
私としては「輸出規制→価格高騰」なんじゃないのかと思っていたんですが、価格高騰すると、経済規模の小さい輸出国では消費側の国民も価格高騰で不利益を受けるので、それをなくすために輸出規制をして、国内で価格を抑えるという政策がとられることがあるそうです。
また、それによって生産者は高値で作物が売れなくなり、収入アップの機会を逃すことになるため輸出国にとっては諸刃の剣だとも言えるでしょうね。
また、その情報が流れることによって投機筋が動き、結果的により高騰するという現象はあります。
話を戻すと、「価格高騰だから自給率」は「価格が高くなると日本は食料の6割を輸入に頼っているため、食料品に影響が出る」というものでした。
「食料自給率100%を目指さない国に未来はない 」では、このように書いています。
「このような事態が起きると、価格が高くなるだけでなく、店頭に並ぶ食料品の種類も減ってしまうわけで、販売店にとっては大変な問題です。~さらに、売場の棚から食料品が消えてしまったら、いくらお金を持っていても買うことすらできなくなってしまうのです。~食卓を直撃する食料品価格高騰への最大の対策は、わが国の食料自給率を向上させること以外にないのです」
価格について言及したとき 、私は需給と価格に関係がないとしたんですが、そのとき併記した本は皆「供給が少なくなるから価格高騰」としているんです。
なので参考にはできないなぁと思うんですが、まぁ本当に需給逼迫したら当然価格は高騰するのでそういうケースとして考えましょう。
この場合、価格の変動は国際価格でなるので、「自給がされていれば国内は価格が高騰しない」という論理になります。
そして、日本はコメの自給率が高かったからコメ価格が安定しており、それを「安心」としているわけですね。
ここで注意しなければならないのは、「自国で生産する時は、自国の供給量で値段が変化するようになる」ということが説明されていないことです。
あたりまえと言えばあたりまえなのですが、自給率が高いことによるリスクもあるということを認識すべきです。
そして、「安心」を手に入れるために自給率を上げることを求めるのに、小麦や大豆の自給率は上げる気がない(目標としていても、実現性とコメへの優先で単なる御題目となっている)ようです。
それと同時に、現在の自給率41%が45%に上がったところで、価格変動に強くなるという根拠は得られないと私は考えます。
価格変動に強くなるには、カロリーベース自給率ではなく、単品目の自給率で完全自給(根拠はないですが感覚的には少なくとも供給の70%程度以上?)していないと「統制」はできないのではないでしょうか。
詳しくは次のエントリで書きますが、それはかなり困難なことです。
小麦やトウモロコシ等は外国産より良い単収が期待できません。
それに加え、そういう「土地利用型農業」は大規模な農地がなければコストがかかりすぎ、やっていけません。
普段から作っているコメ以外は増産の見込みはないでしょう。