●本当に考察力をつけるにはどうしたら良いのでしょうか?
シュタイナーは
「からだを使って学ぶことが必要」と答えています。
椅子に座って考えてばかりいる子どもは、人生にいいかげんな人間になり、表面的な考え方しかできなくなり、本質的なことを考えようとしなくなる、というのです。(政治家の先生には、このタイプの人が多いのでは?)また、健康を維持するためにも、からだを使っての学びが大切だというのです。
14歳からのシュタイナー教育/高橋巌訳/筑摩書房
(14歳から、とありますが、幼児、小学生の子供たちについても述べています。とても読みやすい。)
現代では、テストの点数や偏差値など、アタマの働きばかりが重視されがちですが、頭脳だけではなく、手や足も使って深く考える、というのがシュタイナー流なんですね。
ところが、シュタイナーよりもっと昔の時代にも、そんな考え方の人達がいました!
●足で考えた古代の哲学者
かつて、古代ギリシアの哲学者は、皆、遍歴者として各地をさすらいながら、これは、という人物に出会うと、そこで教えを受け、また、これはと思う若者がいると自分の思想を伝授したそうです。今と違って自分の書斎にこもって一人で研究にふけるということはしなかった。いわば『足で哲学した』のです。
/高橋巌『シュタイナー教育の方法』より抜粋
頭だけではなく、足を使って哲学した、というのがスゴいですよね。
プラトン、ソクラテス、アリストテレス・・・皆古代ギリシャの哲人ですが、いまも彼らの哲学は古びていません。
●頭、手、足・・からだ丸ごと使って体験する
魂は見えませんが、それを支えているのが三つの肉体の部分です。
魂の能力には「意志 感情 思考」の3つがあり、この3つの能力は、代謝=運動系/下半身、呼吸=循環系(律動系)/胸、神経=感覚系/脳
という肉体と関わってます。
シュタイナーは30年もの研究を重ね、これらの肉体における基盤を特定しました!
思考 頭で思い浮かべ(表象)・・神経=感覚系 脳
感情 手で判断し ・・・呼吸=循環系(律動系) 胸
意志 足で結論づける・・代謝=運動系 下半身
頭ばっかりだと、ひたすらずっと思い浮かべているだけで、何を選ぶかその場で判断したり、行動をパッと現実に移すための決断ができません。
頭/脳ー思考ーによって思い浮かべ、
手/胸ー感情ーによって「判断」し、
足/下半身ー意志ーによって「結論」づけるというわけです。
最初は、この考えに驚きましたが、シュタイナー人智学やオイリュトミーを学び、講師としていろんな人をみたり、経験を重ねるうちに、ズバリ当てはまっていることに気づきました!!
●足で母音子音を取るエクササイズ
足が全く動かなかったある子どもは、よく喋るし、頭も良い子でしたが、
みんなと一緒に、動いたり、没頭して浸ったりするのが苦手で、いつも外から見ていることが多かったのです。頭の方にバランスが偏っていたのでしょうね。足を使った母音の稽古や、わらべ歌での足じゃんけんをたくさんやって、少しずつ、改善していきました。
また、ある幼児は、手遊びの時、腕が棒のようになってただ、見ているだけのことが多かったのですが、その子は、言葉の発達が遅れ、語彙も少なく、感情表現が苦手でコミュニケーションもうまくできませんでした。その後、オイリュトミーの時間だけではなく、担任の先生にもお願いして、手遊びをたくさんやるようにしてからは、言葉もたくさん出てきました。
このように、手足を使うことで、よりバランスがよくなる事が多いのです。
足で母音、子音をとるエクササイズは、「治療教育講義」でも取り上げられていますが、シュタイナー自身も勧めており、とても効果があります。
「母音を全て両足で作らせます。そして知的なものを意志の中から排除して、ひたすら母音の中にある言霊の力を意志の中へ流し込むのです」[写真の本ではp163に掲載]
文庫本もあります。
嬉しいことに子どもたちは、この練習が好きです。
足で母音をとる稽古では、棒を床に(自分自身に対して)水平に置いたり、垂直に置いたりして稽古します。
わらべ歌風にやることもありますし、単純に、母音、子音の発声で行うこともあります。
幼児とは「お日さまダンス」というネーミングで行っています。
棒を前に円形に並べ、お日様の形を作ったり、または放射状に光のように並べたり。
幼児の場合、Eはあまり使わずに「お日様の力をもらおう!」といって
A U A U O- U これらの母音で
足を開いたり、閉じたりし、 0で丸く囲むようにして Uで棒を飛び越すように前方にジャンプします。
●自分に触れ、世界に触れるE(エー)
歯が生え変わる時期からE(エー)を意識的に使って、縦に置いた棒を、跨いだり交差するように練習します。
A E A A E A O-U
自閉症の子どもは、Eで交差するのが苦手です。
しかし遊びのように楽しく何度も繰り返すうちに、やがてできるようになると、いろんな面で良き発達が促されます。
母音Eには、自分に触れ、世界と交差する、という意味があります。
他者と自分を分けて、自分自身や、他者の自我を感ずる「自我」感覚が未発達の場合、Eの動きが苦手であり、それゆえ、克服すべき大切な課題となるのです。
また、このE(エー)は、9歳ごろの子どもたちにとって、大切なオイリュトミーの課題でもあります。
授業では、いろんな形でのEや、そのバリエーションでもある8の字を体験します。
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