大人の私たちが使っている日常の言葉と
幼い子どもたちの言葉。
同じ言葉でも、モードがちょっと異なるのです。
幼い子どもたちのコトバは、日常の表面的な言葉をはるかに「超えて」いて、もっと大きな世界に通じているようなのです。
●動物の言葉
また、動物たちは言葉で語ることはできませんが、鳴き声や動作で感情を示します。
動作や声の響き・・・
音声の響きで動くことは、より「根源的な言葉」が体験できす。
●動きの言葉
幼い子どもたち、ハンディを持つ人は、理路整然と語る硬い言葉よりも、こうした
やわらかな「動きの言葉」「リズムのある言葉や歌」を好みます。
アタマから発する言葉ではなく、ココロやカラダに響く言葉の方を、喜んで受け入れてくれるのです。
そして何度も繰り返すことをせがみます。
繰り返すことでリズムが生まれます。
●繰り返しのリズム・・母なる海のリズム
ポリネシアン系の言語には、繰り返しが多く見られます。
インドネシア語でお散歩することを「ジャランジャラン」と言いますが、動詞の「ジャラン/行く」を繰り返して使っています。
繰り返しが多いのは、周囲を海で囲まれた海洋民族ならではの、寄せては返す波のリズムの影響なのでしょうか。 母なる海のいのちのリズムが、言葉のリズムになったのです。
日本語でも擬音、擬態語は2回繰り返して使うことが多いです。
例えば・・・
・そよそよ
・ポツポツ
・ザァザァ
・ゴロゴロ
・しんしん
・シトシト
・テクテク
・ポッシャリ、ポッシャリ...
リズムがあると、生き生きしてきますね!
そして、音楽的に聞こえます。
●言葉を食べる子どもたち
「音楽的な言葉」「韻律を持った言葉」は、極上のご馳走!
子どもたちは、ご馳走を食べるように全身で「言葉を食べて」味わいます。
「言葉を食べる!」
そうなんです!
ほんとうに9歳ごろまでの子どもたちには、このような感性が残っているのです。
一見、反抗的で小生意気な言葉が返ってくるような子も、実は、やさしい響きの歌が内心好きだったりします。
オイリュトミーの最後に歌う祈りの歌
🎶「お守りください、やさしい天使
いつもいつも夜も昼も
あなたは私のそばにいる
そばにいる
お守りください
お守りください・・」
この歌を、腕白な男の子が真剣に口ずさんでオイリュトミーをしているのを、何度も見ました。
●歌やリズムは生命世界を感じさせる
でもどうして、それほど歌やリズムが大好きなのでしょうか。
それは、歌やリズムが伴うと、呼吸が感じられ、大いなる生命世界に包まれていることを(無意識を通してではあるが)感じられるからではないでしょうか。
そういえば、インディアンやアイヌなどの先住民族は、頭ではなく、ハートで語る言葉を大切にし、それゆえ、長らく書き言葉を持たず、口承文学を残しています。
詩人、大岡信さんは、著書「詩・ことば・人間」の中で
「リズム」を通して、人は、‘自然界の鼓動’を感じ、
また‘宇宙のリズム’や‘‘生命現象’とも結びつくことができる」
と語っています。
「リズム」によって、自分を超えた大きな生命世界と結びつくことができるんですね。
しかも楽しく喜びとともに。
歌うように言葉を話す幼い子どもたちは、大人よりも、大きな生命世界を感じ取っているのではないでしょうか。
●オイリュトミーは「調和したリズム」
「オイリュトミー」という言葉も、実は「調和した、美しいリズム」という意味のギリシア語から来ています。
かつて治療と教育は古代の言葉においては同じ意味を持っていました。
教育は、極端な偏りに調和をもたらすことだとシュタイナーも述べています。
芸術体験を通して、調和がもたらされると、治癒する力が内側から働きかけます。
●人を癒す芸術体験
ーオイリュトミーを通して根元に触れる
真の芸術体験の中には、人を癒す力が働いています。
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・ブログ ソフィア教育芸術研究会 スタート!ー6/8(土)体験講座ー
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・ブログ「ソフィア教育芸術研究会」講座内容について
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