グリム/カエルの王様 
 

●夏の日グリム「カエルの王様」を園児たちと

 

今日は、創造の森保育園で幼児オイリュトミーの仕事があり、

🐸グリム童話「カエルの王様」をやりました。

 

暑い夏になると、毎年取り上げる人気のメルヘンで、この夏3回目でした。

オイリュトミーの時は、原文のままではなく、幼児にふさわしく、5音階歌をつけたり、よりリズミカルで美しい響きになるように、編集したテキストを語ります。

 

(幼い子には、言葉の意味よりも響きやリズムの美しさ、楽しさがより大切なのです)  

 響きやリズムの美しさについてはこちらをご覧ください。↓

 

  【和歌とオイリュトミー】やわらかな歌や音は「心の故郷」

https://ameblo.jp/eurytmie-sousinsya/entry-12399154477.html

 

3回目ともなると、みんなほとんど覚えていて、カエルになりきっては、冷たい泉から顔を突き出したり、ピチャ、パチャと大理石の階段を登ったり・・椅子やテーブルにぴょんぴょんと飛び乗ったり・・

 

 

すっかりファンタジーの世界に浸りきって動いていました。

そのイキイキした表情を見られるのは、オイリュトミー教師の役得でしょうか。

 

●カエルが王子さまに変身❗️

投げつけたお姫様と結婚する⁉️

 

一番のクライマックスは、怒ったお姫様が壁に向かって「エイッ!」とカエルを投げつけるところ。

 

壁から落ちてきたのは、カエルではなく、何と優しい目をした王子様でした!

 

この変身ぶりも驚くばかり!

 

その後、二人は結婚することになり、翌日にはお城から馬車が迎えに来ることに。(メルヘンは、展開が早い❗️)

 

普通にアタマで考えると、こんなにイジメてるのに、何で結婚できるの??? 

となるのだが、背後にふか~い意図や象徴的な意味があるのですね。

 

大雑把に言うと、メルヘンにおける「結婚」とはこんなイメージです。

 

「魂 と 霊(ガイスト)が出会い、💕

✨ほんとうの輝く自分=高次の自我 に成長する✨」

 

王子さまは、その後、王様になります。

お姫様も、王のお妃さまに。

 

幼児たちにはもちろん、解釈は一切説明はしませんが、

子どもたちは純粋に直感で、「大事なこと」をしっかり捉えているような気がします。

 

●王子さまに憧れた女の子

15年ほど前に、やはり創造の森で「カエルの王様」をやった後、ある女の子が

 

「わたし王子さま、だぁーい好き。私も王子さまになりたいなぁ!」

 

と言ったのを昨日のことのように覚えています。

 

 

お姫様ではなく、変身する王子様に憧れたその女の子は、その後、どのように成長したのでしょうか。

 

高校時代にアジアに留学し、その後日本の大学を経て、今度はヨーロッパに留学しているとのこと。

 

世界を広げ、異国の地で、輝く本当の自分に成るため、元気に頑張って学んでいるということを聞いて、

メルヘンの種が成長したのかしら・・・と嬉しく思いました。

 

幼児たちとメルヘンでオイリュトミーをするときには、

いつも心の中でそっと願います。

 

メルヘンの小さな種が、子どもたちの心の中でゆっくり成長しますように!