今日は、2016年2月のドイツはハンブルクからです。
今日のコンサートは、いつもとは少し違ったコンサート。前年に亡くなったハンブルク音楽演劇大学のマリアン・ミグダル先生に捧げられたコンサートです。
【当日のプログラムからの抜粋】
2015年4月、ピアノ演奏家として、音楽教師としての長いキャリアを評価されてきた素晴らしい音楽家マリアン・ミグダルが亡くなりました。彼の独特な歌い方は、楽器の限界を聴衆に忘れさせるとも言われ、聴衆、専門家、マスコミから常に称賛されてきました。大学の教師としても、最初はベルリンで、次いでハンブルクで教え、ドイツの著名な音楽教師の一人であり続けました。
マリアン・ミグダルは、1948年のポーランドで生まれ、ワルシャワでピアノの勉強を始めます。1964年にポーランドから移住し、最初にストックホルムのハンス・ライグラフとセルジュ・チェリビダッケに師事し、次にケルンのブルーノ・ザイドルホーファーに師事し、最後にニューヨークのジュリアード音楽院でアニア・ドルフマンに師事します。
1971年、ミグダルは、ミュンヘンで開催されたドイツ公共放送連盟ピアノコンクールで優勝し、2年後ニューヨークで開催された国際シューマンコンクールで優勝します。その後、世界中の都市で、そして著名なオーケストラとも演奏活動を行ってきました。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン放送交響楽団、スウェーデン放送交響楽団、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団、アテネ州立管弦楽団、バイエルン放送交響楽団など。また、著名な指揮者との共演も行っています。ユーリ・アーロノヴィチ、モーシェ・アツモン、ジェームズ・コンロン、ディーン・ディクソン、シャルル・デュトワ、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス、オッコ・カム、ズデニェク・マーカル、ワルター・ウェラー、カルロ・ゼッキなどです。
1980年代初頭、ミグダルは、ベルリン芸術大学のピアノの教授職を受け、1985年以来、ハンブルク音楽演劇大学の教授職を務めてきました。多くのラジオやテレビの録画、レコードの録音もこなし、その中には、フランツ・アドルフ・ベルワルド、ブラームス、ショパン、ドビュッシー、バルダッサーレ・ガルッピ、グリーグ、ハイドン、リスト、モーツァルト、シューベルト、シューマン、チャイコフスキー、アドルフ・ヴィークルンドなどの作品が含まれています。最近は、娘でヴァイオリニストであるリヴ・ミグダルとのデュオで録音を残しています。
この日のコンサートは、ライスハレの小ホールで行われ、ミグダル氏の娘のリヴ・ミグダル、ハンブル音楽演劇大学の先生、生徒たちが故ミグダル氏を偲んで演奏を行いました。
プログラムは、次の通りです。
・Paul Ben Haim: Sonate für Violine solo g-Mall op.44(Liv Migdal Violine)
・Paul Ben Haim: Berceuse Sfaradite(Liv Migdal Violine, Grigori Gruzman Klavier)
・Witold Lutowlawski: Klaviersonate(1934) Adadio ma non troppo(Hubert Rutkowski Klavier)
・Frédéric Chopin: Mazurka f-Moll op.68(Hubert Rutkowski Klavier)
・Frédéric Chopin: Cello Sonate g-Moll op.65(Bernhard Gmelin Cello, Tinatin Gambaschidze Klavier)
・J. S. Bach | J. Brahms: Chaconne d-Moll(Anna Vinnitskaya Klavier)
・Johann Sebastian Bach: Contrapunctus 1, 2, 3, 4(Evgeni Koroliov Klavier)
・J. S. Bach | György Kurtág: "Aus tiefer Not schrei ich zu dir" BWV 687
Sonatina "Gottes Zeit ist die allerbeste Zeit"
(Actus tragicus) BWV 106
Sonata Es-Dur BWV 525
(Ljupka Hadzigeorgieva Klavier, Evgeni Koroliov Klavier)
その後、マリアン・ミグダル氏の録音から
・Franz Schubert: Valses nobles et sentimentales D 779
・Baldassare Galuppi: Sonate f-Moll
・Frédéric Chopin: Sonate Nr.2 b-Moll op.35
・Pjotr Iljtsch Tschaikowsky: Aus den Jahreszeiten
最初は、ミグダル氏の娘であるリヴ・ミグダルのヴァイオリンから始まりました。
ハンブルク音楽演劇大学ピアノ科の大教師であるエフゲニー・コロリオフも演奏。さすがという感じ。奥さんであるLjupka Hadzigeorgievaとの連弾も披露。コロリオフの前に弾いたAnna Vinnitskayaもかなり素晴らしいピアニストで、結構いろんなコンクールで入賞しCDも出しているピアニスト。ナットケンパーとコロリオフに師事しているようだ。
最後はミグダル氏の録音から何曲か。その時に写真が映写されたのですが、若いころはなかなか男前。こういうものが後に残るってやっぱりいいなあと思います。録音が古いので少々音質が悪い部分があったりしましたが、しっかりした技術、そして奇をてらわない素朴な解釈。素晴らしい演奏です。受付で娘さんとのデュオのCD売ってたので買って帰りました。
久しぶりの番外編。このコンサートの少し前に行った、ハンブルクのレストラン ラ・スカラの写真です。ドイツ人の友人たちと。
何が出てきたのかと思えば、揚げ茄子に出汁味。
アンチョビのマリネ。
タコのラグーのパスタ。タコは細かく刻まれていましたが、タコの触感が何とも言えずうまい!!
塩釜。結構大きな塩釜だったのですが、それを取り分けて出してくれます。周りのテーブルのお客さんの視線を感じます。その後、取り分けられた以外の部分どこへ行ったかのという話題で盛り上がりました。。。
何故か日本のワイン。。。
ラ・スカラ、なかなか良いレストランでした。