チェコ・ピルゼン(2014年11月) | クラシック音楽と食べ物と。。。

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ヨーロッパでの生活を振り返るブログ。

今回は、2014年11月チェコピルゼンからです。
チェコ語ではプルゼニ(Plzeň)、ドイツ語でピルゼン(Pilsen)。プラハから南西へ100km弱ほどのところにあり、チェコの中では西に位置しドイツとの国境に接したプルゼニ州の州都です。人口は、チェコで4番目の都市ですが、17万人ほどと日本の各都市に比べれべかなり少ない人口になります。

皆さんは、ピルゼンと聞いて、何か思い当たることはありますか?ビール好きの方はもしかしたらピンとくるかもしれません。

そう、ここピルゼンは、ピルスナービール発祥の地なんです。

ピルゼンで作られるビールは、ピルゼンビールと呼ばれ、ピルスナーというビールの醸造方法は、このピルゼンビールからきています。また、ピルスナーの元祖Pilsner Urquell(ピルスナーウルケル)発祥の地でもあります。

今回はコンサートへ行ったわけでもなく、観光に来たわけでもなく、ビジネスで立ち寄っただけですが、少しでもこの町の雰囲気が伝わればと思います。

 

夜、ピルゼンの街に到着しました。

旧市街の中心のある共和国広場(nám. Republiky)には、聖バルトロミェイ教会(Katedrála svatého Bartoloměje)がそびえています。

この教会は、1320~1470年にかけて建てられたもので、尖塔の高さは103mあり、なかなかの圧巻です。ゴシック~って感じの建物です。


共和国広場の周りは、いかにも欧州的な建物が並んでいます。

 

共和国広場に建つこの柱像は、17世紀に建てられたベスト終焉を記念して建てられたもの。ヨーロッパの様々な都市でこういった記念碑が見ることができますが、いかにヨーロッパで当時ペストが猛威を振るい、多くの命が失われたのかがわかります。

 

さて、当然ピルゼンに来たのでピルスナービールを飲もうということで、地元の人に教えてもらったレストランへやってきました。

「Restaurace a vinárna "U Mansfelda"」。

 

もちろんピルスナー・ウルケル。ドイツのもったりしたビールも好きですが、こういうさっぱりしたビールもいいですね。

 

なぜか前菜に、モッツァレラチーズ頼んでしまいました。

 

グラーシュ(国によってグヤーシュ、グーラッシュなどいろいろな読み方がありますが。。。)とクネドリーキ。いろんな種類のクネドリーキがついてきました。やっぱり寒いところで煮込み料理は最強です。

 

さて、翌朝少し時間があったので一時間ほど町を歩いてみました。

 

まずは、昨日も見た聖バルトロミェイ教会

 

ペスト終焉の記念の柱像の向こうには市庁舎の建物(右の少し黒っぽい建物)が見えます。こちらはルネッサンス様式。

 

ペスト終焉の記念の柱像の上にキリストを抱くマリア像がのっています。

 

季節によっては、この金色の支柱から水が流れているようです。

 

共和国広場からドジェヴィエナ―(Dřevěná)通りを東へ向かいます。

少し行くと昨晩行ったレストランがありました。

 

レストランの前はちょっとした広場になっています。

 

旧市街の東側と南側は緑地帯になっていて、散策できるようになっています。これに沿って歩いてみます。

 

レンガ造りの壁が見えてきました。

 

壁の向こうに見えるのは聖母マリア被昇天教会(Kostel Nanebevzetí Panny Marie)の建物のようです。

 

もう少し進むと西ボヘミア博物館(Západočeské muzeum v Plzni)の建物が見えてきました。

 

丁度このあたりが緑地帯の南端になり、ラブザ川(Radbuza)がすぐ近くを通っています。

 

橋についている電灯がちょっと面白い感じです。

 

橋の向こうにプルゼニ本駅が見えます。

 

駅から北の方に向かうとピルスナーの元祖プルゼニュスキー・プラズドロイ醸造所(ちなみにピルスナー・ウルケルはドイツ語読みの名称)があるようです。(観光で来る場合は、一番に行くところでしょうが。。。)

ここから緑地帯を離れて一本南側のアメリツカー(Americká)通りを西へ向かいます。

マクドナルドは、本当に世界中どこへ行ってもありますね。

 

通りとの交差点に、JK Tyl劇場(Divadlo J.K. Tyla)の建物が見えてきました。

この建物は、1902年に建てられていますが、設計はプラハの市民会館を設計したA.バルシャーネク(Antonín Balšánek)の手によるものです。収容人数は444人とのことですので、それほど巨大なホールではありませんが、ピルゼンの重要な文化施設の一つになっているようです。

 

通りを北へ進むと、左手に巨大な特徴ある建物が見えてきました。

大シナゴーグ(Velká synagoga)の建物です。

シナゴーグというのはユダヤ教の礼拝堂ですが、ここピルゼンのシナゴーグは、ハンガリーのブダペストに次いでヨーロッパで二番目に大きいものだそうです。王冠のような形の塔が2つの並んでいるのが特徴的ですね。

 

ここからプレショヴスカー(Prešovská)通りに沿って共和国広場の方へ戻ります。

 

トラムも走っています。最近では、日本でも路面電車を復活させている都市がありますが、トラムを見るとなんともヨーロッパらしい感じがします。

 

後ろを振り返ると、先ほどの大シナゴーグがまだ見えます。

 

さて、共和国広場まで戻ってきました。

 

広場には市(いち)が開かれるのか屋台が並んでいます。11月のはじめなので、まだクリスマスマルクト(クリスマスマーケット)には早い気がするので、普通のマルクトでしょうか。

 

観光であれば、ビール工場やビール醸造博物館の見学、また、プルゼンの町の下には20kmに及ぶ地下道が張り巡らされており、そこをガイドツアーで見て回ることができるようですのでそういったガイドツアーに参加したりできますが、今回はビジネスでの訪問で朝1時間ほどの町を歩いてみただけですので、十分にピルゼンの町の魅了が伝わったかどうか、甚だ不安ではありますが、ピルスナービール発祥に地であるこの町の雰囲気が少しでも伝わればと幸いです。