今回も、2014年9月のハンガリー・ブダペストからです。
前回まで、ブダペストの名所を紹介してきましたが、今回は、久しぶりにコンサートの模様をお伝えします。
今回のコンサートホールは、2005年に新しくできたブダペスト芸術宮殿(Müpa Budapest)内のベラ・バルトーク国立コンサートホール(Béla Bartók National Concert Hall)。
ブダペストの南側、ドナウ川の東側にあるホールへタクシーで向かいます。
会場に近づくと、道が渋滞。タクシーの運転手が、「すぐ近くだからここから歩いた方がよいよ」ということで歩いて会場へ。
ホールに照明が当たってカラフルです。
国立コンサートホールは、1,656名を収容のホールで、木をふんだんに使ったシューボックス型のホール。
中央に設置されたパイプオルガンも、なかなか立派なものです。
パイプオルガンは、ハンガリーのオルガンメーカー Pécsi Orgonaépítő Manufaktúra とドイツ・シュトゥットガルトのMühleisen Orgelbau Stuttgartの制作で、2006年5月に完成しました。
ブダペスト祝祭管弦楽団は、イヴァン・フィッシャーとゾルターン・コチシュが1983年に設立した楽団で、ブダペストを拠点としたオーケストラです。元々、常設オーケストラではなかったのですが、1992年からは常設オーケストラとして活動しているようです。
今回の指揮者は、音楽監督のイヴァン・フィッシャー。
演目は、ブラームスの交響曲第3番、第4番。
3番は、1883年、4番は、1884年から1885年にかけて作曲されています。
1番が、21年の歳月をかけてやっと完成したことを考えると、その後、なんとポンポンと作曲されているかちょっとびっくりします。
3番については、過去に何度か記事を書いていますが、4番は初めてでしょうか。
ブラームスの交響曲は、4番までですので、最後の交響曲です。
当時は、いろいろと批判もあったようですが、ブラームス本人も一番気に入っているようで、また、現代ではもちろん高い評価を得ています。ブラームスにしては、少しロマンチックな曲な気もします。
初演は、1885年10月25日にマイニンゲン宮廷管弦楽団、作曲者自身の指揮で行われています。
ブダペスト祝祭管弦楽団、初めて生の演奏を聴いたのですが、相当にうまいです。
会場の音響とも相まって、なんとも柔らかい音。こういう音大好きなんですよね。
曲全体の構成も非常にしっかりしていて、安心して聞けます。さすが、イヴァン・フィッシャー。
アンサンブルもとっても良く大満足の演奏でした。
ホテルへ戻って、ホテルのバーで遅めの夕食。
まずは、ビール。なぜかドイツ。
サンドイッチを注文。なかなかのボリューム。
バーのおじさんに、何かハンガリーのうまいワインないかと聞くと出してくれたのが、このワイン。
トカイワイン(Tokaji)。ハンガリーのトカイ周辺で作られる貴腐ワイン。
これ、なかなかうまいです。
ハンガリーの夜も更けていきます。