~ユーラシア大陸最西端 ロカ岬~
今回は、2014年3月のポルトガルからです。
ポルトガルのリスボンは、ユーラシア大陸の一番西に位置する首都で、ギリシア神話にでてくるオデュッセウスによって築かれたといわれています。
人口はポルトガル全体で1千万人ほどのようで、首都のリスボンで55万人ほどです。
ハンブルクからリスボンまでは、結構な距離があり、直線でも2,500kmほどでしょうか。
今回は、いったんフランクフルトまで行き、そこから飛行機を乗り換え、リスボン空港まで移動します。フランクフルトからで3時間ほどのフライトです。
リスボンには、ヴィヴァ・ヴィアジュンというカードがあり、ここに一日乗車券なども入れられてなかなか便利なカードです。まずは、これを購入し、オリエンテ(Oriente)にあるホテルに地下鉄で向かいます。
ホテルに、荷物を置いて、出発です。
今日は、ユーラシア最西端のロト岬まで行き、再度リスボンに戻ってきて、夜のコンサートを聞こうという、かなりの無茶な強行軍の予定です。
オリエンテ駅
まずは、ホテル近くのオリエンテ駅から地下鉄でロシオ駅(Rossio)を目指します。
オリエンテ駅は、リスボン万博の時にスペイン出身の建築家サンティアゴ・カラトラバによってデザインされた駅で、面白いデザインになっています。
リスボンの鉄道は、ドイツとは違い、きちんと改札もあり、現代的な地下鉄の改札って感じです。
ちなみに調べてみると今は、オリエンテ駅からも直通の高速電車が出ているようですが、この時は、ロシオ駅からしか出ていませんでした。
ロシオ駅
さて、ロシオ駅は、リスボンの中央大通りベルダーデ通りの南端あたりに位置し、ロシオ広場をはさんで、左右に地下鉄の駅、高速鉄道の駅があります。
ロシオ広場。
この広場、正式には、初代ブラジル国王となったドン・ペドロ4世にちなんで、彼の名前がついているんだそうです。
中央のブロンズ像もペドロ4世の像です。
広場の北側にあるマリア2世国立劇場(Teatro Nacional D. Maria II)。
この街並みを見ると、南の方の国へ来たなあって感じがします。
そして、これがロシオ駅(Estação de Caminhos de Ferro do Rossio)。
いい感じです。
駅からは、遠方にサン・ジョルジェ城も見えます。
写真でわかりずらいかもしれませんが、丘の上の左手に小さく見えています。
さて、電車も到着しているようですので、最初の目的地シントラ(Sintra)行きの電車に乗り込みます。
世界遺産 シントラ
ロシオからシントラまでは、約40分ほどで到着です。
シントラは、元々王侯貴族の避暑地で、多くの別荘が点在します。
また、イギリスの詩人バイロンがこの景観を「この世のエデン」と称えたとか。
シントラの駅。
ポルトガルらしいタイルで飾られています。
駅の全景。
そんな大きな町でもないので、田舎町の駅舎という感じではありますが。
駅からは、ムーアの城跡(Castelo dos Mouros)が見えます。
7~8世紀にムーア人が築いた城です。
本当は、見どころ満載のシントラをゆっくり回りたいのですが、全体の行程を考えると、1時間しかないため、バスで一周することにします。434系統のバスに乗り込みます。
王宮(Palácio Nacional de Sintra)が見えてきました。
イスラム教徒が残した建物を歴代の王が増改築をし、ゴシック、マヌエル、イスラムなど様々な様式が混在しているようです。
更に、山道をバスは進んでいきます。
ペーナ宮殿(Palácio Nacional da Pena)が見えてきました。
ノイシュバンシュタイン城のルードヴィヒ2世のいとこにあたりフェルディナント2世が建築を命じた城で、ドイツから建築家を呼び寄せて建てた城だそうです。
こちらも様々な様式が混ざり、さらに色もカラフルで、なんだか遊園地みたいな城だなあと思っていたので、一度本物を見たかったのですが、結局見えたのはこの写真の程度でした。残念。
ペーナ宮殿の入口です。
途中で、面白い建物がありました。ホテルでしょうか。
山のふもとまで戻ってきました。
王宮が再度見えてきます。
さすがにバスに乗って一周するだけでは無理がありましたが、それでも40~50分ほどかかりました。
まあ、雰囲気は楽しめたのでOKかと。
時間がなくても、やはりその土地の名物は食べなければと、シントラ名物のケイジャーダ(Queijada)。
ケイジャーダはチーズ(ポルトガル語のケイジョ)を使ったお菓子。
このお菓子はポルトガルの地方地方にあるようですが、その中でもシントラのものは有名とか。
さて、シントラを後にし、ここからバスで目的地のロカ岬を目指します。
ユーラシア大陸最西端 ロカ岬
ロカ岬(Abo da Roca)は、ユーラシア大陸の西の果てにある岬で、ここから大西洋が広がっています。
石碑が建っており、ポルトガルの詩人カモンイスが詠んだ詩の一説が書かれています。
「ここに地果て、海始まる」と。
AQUI…ONDE A TERRA SE ACABA E O MAR COMECA
なんかかっこいいですよね。
ここから遥か彼方まで続く大西洋を見ていると、確かに実感です。
次のバスまで1時間ありますので、この雄大な自然を見て過ごします。
最初は、「1時間もどうするんだ?」と思っていたのですが、この景色を楽しんでいたら、1時間あっという間でした。
こんな、かわいらしい花も咲いています。
まだ3月でしたが、すごい日差し。
そして、どこまでも続く海。
いつまでもここでゆっくりしたい気分ですが、ロト岬を後に、リスボンの市内へ戻ります。
長くなってきましたので、今日はこれくらいで、
次回は、コンサートの様子をレポートしたいと思います。