【雑感】救急車の適正利用はできるのか?
こんばんは、どうも僕です。去年1年間に東京消防庁が受けた119番通報の件数が100万件を超えたそうです。また、救急車の出動件数も87万件余りと過去最多を更新しているそうです。1日にすると2,400件近い出動です。消防機関にはかなりの負担が掛かっていることと推測されます。東京消防庁への119番通報 去年は“最多”の100万件超 | NHK【NHK】去年1年間に東京消防庁が受けた119番通報の件数が速報値で100万件を超え、現在の方法で集計するようになってから最多とな…www3.nhk.or.jp救急車の適正利用はできるのか?現在、救急車は無料で利用できます。救急車で搬送された方は約6割が軽症とされ、受診後、帰宅できるケースが多いです。利用する側にとっては、救急車を無料でできることは大変有難いことですが、このまま救急車の出動件数が増加する一方なら、本当に緊急を要している方が救急車を利用できないことも考えられます。傷病者等を受け入れる医療機関も無尽蔵にあるわけではありません。過去に財務省の審議会でも議論はされたようですが、結論は出ていないようです。ちなみに救急車の出動1件につき、約45,000円の経費が掛かると言われています。タクシー代わりに利用される方は論外として、もし医療機関を受診したらいいのかどうかを迷っている方がいるのであれば、その助言を行うことが必要です。総務省は、救急相談窓口として、♯7119の全国展開を進めています。これは「すぐに病院に行った方がいいのかな?」、「救急車を呼ぶべきかどうか分からない」と悩んだり、ためらったりした時に看護師などに電話相談できるサービスです。皆さまのお住まいでも導入されているかもしれませんので、一度、確認してみてください。救急安心センター事業(#7119)ってナニ? | 救急車の適時・適切な利用(適正利用) | 総務省消防庁火災の予防や消火、救急、救助など国民一人ひとりが安心して暮らせる地域づくりに取り組む消防庁の情報を発信しています。www.fdma.go.jp救急車の利用の有料化に伴って一番懸念されることは「受診控え」と思われます。緊急で医療に掛かる必要があるにも関わらず、医療機関を受診することを控えてしまった結果、命を落としたり、症状が重症化したりしては本末転倒です。このため、いきなり全国一律に救急車の利用の有料化を始めるのではなく、一部の地域に限って導入して、救急車の適正利用に資するのかどうかを検証することがよいと思います。例えば、・救急車の出動件数が多い地域ではない・医療提供体制が整備されている・#7119が導入され、住民が救急車が必要かどうかを判断できる環境にあるなどの条件を付してモデル事業的に開始することが考えられます。高齢社会の日本にとって、医療需要は当面続くと思いますので、救急車の有料化の議論は避けて通れないと思います。最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。