MP3HDは専用のソフトウェアで圧縮するとロスレスだった | 海の見える家

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努力して諦めなければ、必ず道があると信じて突き進みます。時を間違えなければ。頑張る時に頑張らなければ、努力は結実しないのです。

以前検証した際、「Universal Extractor 2」というソフトを使って検証しました。これは、書庫形式の圧縮ファイルだけでなく、ほとんどあらゆるアプリケーションの展開までできる、非常に高性能な展開ツールであって、MP3HDのデコーダではなかったので、これを使用した結果は正しくありませんでした。

 

間違ったツールで無理矢理、復号化したから、若干のデータの欠損があったのです。

 

しかし、2009年頃に作成されたmp3hdencoder.exeでエンコード(MP3HD圧縮)して、mp3hddecoder.exeでデコード(復号化)すると、元となったWavファイルが見事に復元されました。

 

そして、残念ながら、MP3HDは、Wavファイルで聴いているのと同じなので、非常に高音質なのは当たり前です。

 

もっと残念なお知らせとして、ソフトウェアでMP3HDとして再生できるのは、WinAmp専用のプラグイン「in_mp3hd.dll」を追加した際にのみなのです。

 

ソースネクスト社がB's Recoder GoldでMP3HD圧縮できると売りにしているのですが、果たして、需要があるのか甚だ疑問です。

 

だって、再生できるハードがないんですよ?

 

そして、対応しているのは、WinAmpのみという現状。

 

しかも、WinAmpでも、先の「in_mp3hd.dll」プラグインがない(現時点で探して入手するのは至難で、たいていウィルスです。)と、通常のmp3音質になるのです。

 

mp3再生に対応しているハードウェアでも、mp3音質になるのです。

 

互換性は素晴らしいと思いますが、同じ320kbpsの音質で、

MP3HD圧縮した場合、77.81%と8割弱のサイズにしかならないのに対し、同じビットレート(音質)でMP3圧縮した場合、22.73%と2割強のサイズになるのです。

 

MP3でしか再生できないと仮定して、全く同じ音質として考えた場合、この差は大きいですよね。

 

2009年に可逆圧縮として産声を上げたMP3HDですが、残念ながら対応しているハードウェアがないため、悲しいかな、要らない子となってしまったのです。

 

やっぱりハードウェアが対応していないと痛いですね。

 

他にも可逆圧縮(ロスレス圧縮)は、以下の通り(Wikipediaより一部抜粋・引用)の状況です。

 

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可逆圧縮音声フォーマット

可逆圧縮の為、元データと同一のデータを保持したままおよそ半分のサイズにする事ができる。全てのフォーマットの音質は同一の為、圧縮率、エンコード・デコード速度、付加機能、再生環境等を比較する事により有用性を判断することができる。

  • TAK - 圧縮率、エンコード・デコード速度、機能面共にバランスの取れた総合的に高い性能を誇る。フリーだがオープンソースではない。
  • FLAC - エンコード・デコード速度、機能面に高い性能を誇る。圧縮率は低い。
  • Monkey's Audio(ape) - 圧縮率、エンコード速度に高い性能を誇る。デコード速度は遅い。
  • TTA - 平均的にバランスの取れた性能。
  • WavPack - 平均的にバランスの取れた性能。非可逆ファイルと差分ファイルで可逆ファイルとして扱うことのできる、ハイブリッドモードがある。
  • LA - 圧縮率に高い性能を誇る。エンコード・デコード速度、機能面共に低い性能。
  • mp3HD - MP3 可逆フォーマット、mp3 再生機でも再生可能(但し mp3 音質)
  • MPEG-4 ALS - MPEG-4 可逆フォーマット、圧縮率、エンコード速度に高い性能を誇り、柔軟性が高い。
  • MPEG-4 SLS - MPEG-4 可逆フォーマット、AAC 再生機でも再生可能(但し AAC 音質)
  • Apple Lossless(ALAC) - アップル純正可逆フォーマット。後にオープンソース化
  • ATRAC Advanced Lossless(AAL) - ソニー純正可逆フォーマット
  • WMA Lossless - マイクロソフト純正可逆フォーマット
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以上、抜粋・引用でした。
 
最も有名で普及して対応ソフトウェアが多いのは、「flac」です。
 
そして、元の高音質のまま、ファイルサイズが大きいままでも、記憶媒体の大容量化が普及した今となってはロスレス圧縮する意味はないかもしれません。
 
しかし、音楽のダウンロードコンテンツなどは、アーティストとして、可逆圧縮してでも最良の音質を届けたいでしょうが、スマホの契約プランにも依りますけれども、消費者のお財布事情を考慮すると、多少の音質の犠牲は止むを得ないのかもしれません。
 
特に、ストリーミング再生では、著作権保護のため、暗号化されたコンテンツをダウンロードしつつ、復号化(暗号化前のデータに戻す)しながら、再生しなければならないので、データとして、かなり圧縮されていると思います。
 
アーティスト:最高の音質で聴いてもらいたい。
配信会社:著作権保護のために面倒だけど暗号化しなきゃ。
消費者:すぐ聴きたいのに、なんでタイムラグがあるのかな?
 
このタイムラグは暗号化されたデータを復号化しつつ再生しながら聞き終わった部分から再び暗号化していることにより生じるものです。
 
スマホもノートPC並みのCPUを搭載しているので、昔ほどタイムラグは確実に減少しています。
 
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